分野別ガイドブックNo1
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のむら まさみ▶鹿児島県出身。鹿児島大学理学部卒業。日本ユニシス㈱にて17年、金融機関向けSE、PM業務に従事後、社内ベンチャー第1号案件で3年間新サービスを企画・実行。独立後15年、中小企業の現場で経営と情報化を支援。2022年6月より現職。※注1 「リ・スキリング(Reskilling)」とは、職業能力の再開発、再教育のことを意味します。 近年では、企業のDX戦略において、社内で新たに必要となる業務に人材が順応できるようにする再教育という意味でも使われることが増えています。 技術進歩によって衰退する産業がある一方、新たに生み出され、必要性が高まる業種・職種もあります。 皆さんは、「リ・スキリング」※注1という言葉を聞いたことがあるでしょうか? いろいろな職業の方々が今まで経験して培ってきたスキルだけでは収入を得ることが困難になるため、違うスキルを身につけるようにと国が積極的に、このリ・スキリングを支援しています(2023~2025年度予算はなんと1兆円)。 このように時代の流れによって、その時に必要とされるスキルは変わります。「IT(情報処理技術)」は今まさに必要とされているスキルで、多くの方が学び直しで「IT」を選んでいます。特に、デジタルの力で変革を起こせるDX(デジタルトランスフォーメーション)人材を育成する研修は人気が高く、活況です。 この中で重要視されているのは、D(デジタル)よりもX(トランスフォーメーション)の力で、それはまさしく「チャレンジする気持ち」(考え方)の力です。人は45歳を過ぎると安定を求めて、チャレンジしなくなるという研究結果(個人差あり)をよく耳にします。のびしろしかない若い皆さんは、このチャレンジする力を身につけることが可能です。企業や組織は、そのような人材を求めています。いろいろなことに興味を持つこと、やってみること、その結果を伝達すること、あきらめないことが大事です。 このDXを推進するための資格として、「ITコーディネータ」という経済産業省推進資格があります。以前はいろいろな経験をした方がチャレンジする資格でしたが、最近は20代の資格者も増えています。一言でいうと、「ITで変革を推進するコーディネータ」です。 「IT」はこの先、間違いなく若い皆さんには取り組みがいのあるスキルになってくるでしょう。ITの基礎を学ぶことや会社・組織の仕組みに興味を持っていただき、21世紀に新たなフロンティアを築いていける人材となるよう育って欲しいと思います。皆さんのチャレンジをお待ちしています。特定非営利活動法人ITコーディネータ協会会長情報・IT・AI・デジタル・自動車・航空・建築・工業系をめざす人へ野村 真実 氏IT業界をめざす人へ

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