分野別ガイドブックNo3
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新の のた。クラウドファンディングで資金を集めて販売したところ、目標金額は10万円だったにもかかわらず、応援購入総額は108万700円に達しました。雑誌にも「AIチーズケーキ」と取り上げられ話題に。先進技術である「AI」と、人間の知恵が詰まった「文献」を掛け合わせることで斬新なレシピが生まれただけではなく、「AIチーズケーキ」とキャッチーな呼び名が付くような「価値」も創出したのです。 このようにAIを活用したレシピ作りは、今後もさらに広がっていくと考えられます。グで資金を集めだことだことの象徴としてこの交付は行われたようです。  テオのような職人の技術を学習したオーブンが各地で稼働することで、職人が出向しにくい場所でも、焼きたてのバウムクーヘンが食べられるようになります。AIの導入により、菓子職人が少ない地域にも、本格的なスイーツが届けられる可能性が広がりそうです。 AIは微生物検査にも活用されています。アサヒ飲料株式会社は、2023年7月からAIを活用した独自の微生物迅速検査法「FLOX-AI(フロックスアイ)」を本格始動させました。「FLOX-AI」とは、微生物の蛍光撮影画像とAIを使って、微生物の有無を迅速に検出する検査方法です。AIを導入したことで検査時間が、同社群馬工場では44時間(1〜5月)削減されました。検査時間が短くなることで、効率よく新鮮な商品を届けられる可能性が広がります。 このように食の製造から検査まで、あらゆるシーンでAIが活用されています。AIを上手に利用することで作業時間の削減が可能。使い方によっては、多くの人に食べ物を効率的に届けられ、食品ロス削減にもつながります。 そのため今後もAIの需要はさらに高まり、導入の範囲もより広がっていくと考えられます。26 人工知能(AI)技術の発展により、さまざまな業界に変化が生まれています。AIを搭載したロボットが実用化され、レストランでも活躍。多くのお店で導入されているので、AIロボットも以前ほどの目新しさはなくなり、私たちの生活に馴染んできたのではないでしょうか。 食の分野でも、AIを活用した取り組みが進んでいます。回転寿司の鮮度や需要予測にもAIが使われています。過去の販売データなどをAIに蓄積し学習させることで、食品ロスにも貢献するでしょう。 この他にも多種多様なシーンでAIは活用されていますが、今後もその需要は増しそうです。 多くのレシピアプリにもAIの技術が活用されています。食材の画像やテキストをレシピアプリに送ると、食材を使用したレシピをAIが提案してくれるため、料理時間の短縮が可能です。 一般的なレシピアプリは、既存のレシピをピックアップするものですが、AIの活用次第では新しいレシピ作りもできます。 2023年5月に創業したカマンベールチーズケーキ店「呂色 roiro」は、複数のAIと文献を活用しアロマ分子レベルでカマンベールチーズに合う食材を導き出して作られたケーキを開発しまし遠隔地にも、職人品質できたて菓子の提供が可能に できたてのお菓子は、格別においしいものです。しかしどこの店舗でも、職人がその場で作ってくれるわけではありません。 バウムクーヘン専用オーブンである、AI職人「THEO(テオ)」は、そんな悩みを解決する品です。バウムクーヘンは、どの職人が作ったかわかるほど、職人の腕が反映されます。テオは、職人の技術をAIに学習させ、まるでベテラン職人のようにバウムクーヘンを焼いてくれるオーブンです。2020年12月に1号機が完成し、20台が稼働。各地でおいしいバウムクーヘンを作っています。 しかも2023年2月27日には、テオが神戸市から特別住民票を交付されたのです。同日に神戸市と老舗洋菓子店「ユーハイム」が、事業連携協定を結ん品質検査にもAI技術は活躍作業効率も格段にアップ製菓・調理・栄養系の近未来調菓菓・製菓製菓製製近未来調理・栄養系の調理・栄養AI×食業界の未来を探るAA探る先進技術が作る、現在と近未来先在と近未来来来シリーズ こう変わるシリシ変わるるーーズ ーこう食業界で進むAIの利用より効率的な業務が可能にAIや文献を活用することで今までにないレシピを作成注 目の 新 産 業目目注 目目新 産 産 業

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