分野別ガイドブックNo3
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の診断と該当者への食生活指導を健康保険組合に対して義務付けた「特定健診・特定保健指導」により、「動機付け支援」「積極的支援」の対象者へ目標を立てた行動計画の作成、管理栄養士などの専門スタッフによる食事のチェックやアドバイスなどのサポートも行います。 このように栄養士に求められる役割は、バランスのとれた献立の作成や合理的な調理方法のアドバイスに加えて、栄養に関する知識の普及が求められます。とくに病院などで勤務する場合は、医学についての知識も必要になる場合もあります。さらに、実際に調理に携わっている人々の上に立ち、指導的立場で率先して活動しなければならない状況もあり、広い教養と強いリーダーシップが求められます。 また社会に目を向けると、食品の安全性や、食糧危機の問題に直面しています。現代の食生活は多様化し、生活習慣病を患う人も多くなっています。これからは食の多様化、食糧危機に対応できる食生活のあり方を提示することも栄養士の使命と言えるでしょう。 これらのことから、栄養士は人々が安心で安全、健康に毎日を過ごすうえで欠かすことのできない職種ということがわかります。最近では、男性も47進出している専門職です。 栄養士として活動するためには、栄養士の免許を取得する必要があります。現在この免許を取得するには、厚生労働大臣指定の栄養士養成施設を卒業する方法しかありません。養成施設とは大学、短期大学、専門学校が該当します(厚生労働大臣指定の栄養士養成施設については、本誌巻末に掲載してありますので参照してください)。 修業年限は2年以上と決められていて、大学は4年、短期大学は2年、専門学校の場合は2年制、4年制があります。入学資格は高校卒業または高校を卒業した者と同等以上の学力があると認められた方で、18歳に達していることが条件です。栄養士の今後の展望は・・・ 栄養士を目指す方に人気の就職先の一つとして病院などの医療施設があります。昨今は、栄養サポートチーム(NST)などの医療チームを設ける病院が増えているためです。チーム医療の一員として医師や看護師、薬剤師など他の医療職種と関わりながら栄養の専門家として知識や技術が求められます。栄養士として活動するためには

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