調理師になるには、調理師の免許を取らなければなりませんが、その方法には2通りあります。 ひとつは、調理師学校(養成施設)で必要な知識・技能を習得し卒業すること。もうひとつは、実務経験を積みながら調理師試験に合格することです。①調理師学校(養成施設)を卒業 調理師の養成学校は、専門・各種学校、高校と短期大学の別科があります。修業年限は昼間1〜3年、夜間は1年半か2年で、卒業すると無試験で調理師の資格が得られ、都道府県知事に申請すると調理師免許証が取得できます。②実務経験を積んで調理師試験 各都道府県では、毎年1〜2回、「調理師試験」が実施されまして無試験で取得する場合を受験し取得する場合でなくメニューの立案や材料費(原価率)の計算なども大切な仕事になってきます。 職業的な特性としては、サービス産業ということで勤務体制が早朝から夜間に及ぶことや、休日勤務が多いことなどがあげられます。また、包丁で食材を加工する手先の器用さや盛り付けなどの美的感覚が求められる一方、大量の調理をこなすことから体力も必要とされます。さらに、料理をサービスする仕事なので常に清潔さを保つ意識も大切です。 このように調理師は非常に厳しい職業ですが、人にサービスをすることに喜びを感じる人にはとても向いている仕事であると言えるでしょう。また、時代が求めるもの、新しい食材や調理法など常に新しいものを追い続ける、学び続ける意欲のある人が向いているでしょう。53す。この試験は、調理師見習として2年以上の実務経験がなければ受験できません。 試験科目は、①食文化概論 ②公衆衛生学 ③栄養学 ④食品学 ⑤食品衛生学 ⑥調理理論の6科目について行われます。 調理師の仕事は料理を作るだけではありません。その料理をどのように消費者に提供していくかという「経営・ビジネス」の視点も重要視されています。 フードビジネスの仕事は業種、仕事内容とも多種多様です。ただ店舗を運営すればいいわけでなく、それら店舗のオープンや経営を支える飲食店プロデュース業なども含みます。昨今とりざたされている食の安全を支える農産物の生産者や卸業もその一端を担います。2通りの免許取得方法●免許をとる方法は…実力をつけて広がる未来●調理師免許を取得後は…●調理技能士 ●フードコーディネーター ●船舶料理士 ●食品衛生管理者 ●ふぐ調理師 ●介護食士 など
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