23背景CGをリアルタイムで合成!今注目のバーチャルプロダクション 今、注目されている映像技術に「バーチャルプロダクション」というものがあります。このバーチャルプロダクションとは、これから映像を撮影する出演者や小道具などの背後に、大きなスクリーンやLEDディスプレイを設置します。そこに3DCGスタッフが作成した背景用ののCGを投影し、それら全てをリアルタイムで合成、撮影するというものです。 この技術のメリットは、ハイクオリティなCG背景やVFX(視覚効果)を後から合成するのではなく、撮影中にリアルタイムで映像化することで、完成時のイメージに近い映像を現場ですぐに確認できるという点です。これによって再撮影のリスクやポストプロダクション(映像編集など撮影後の仕上げ作業)時の負担を低減し、制作コストを縮小することができます。また、スタッフやキャストも映像作品の世界に強く没入しながら撮影や演技ができるという利点もあります。 3DCGをリアルタイムで描画する技術は、元々ゲーム業界などを中心に使われていましたが、この技術を映像分野に本格的に導入したことで現在、大きな効果をあげています。すでに海外ではバーチャルプロダクションが大ヒット映画などに用いられており、国内でも人気の大河ドラマや特撮番組など、多くの番組やテレビCMなどに導入され始めています。映画やアニメでおなじみの「空中ディスプレイ」が現実に!? 何もない空中に映像やアイコンが投影され、登場人物がそれらに触れてコンピュータを操作する。そんな映画やアニメで近年よく見るシーンが、いよいよ現実のものになろうとしています。 現在、株式会社アスカネットなどをはじめとする複数の企業が開発に取り組んでいるのが「空中ディスプレイ」です。これは、光の反射を利用することで空中に映像を表示させるもので、空中結像技術ともいわれています。VR用ヘッドマウントディスプレイや専用のメガネなどを使わずに、肉眼で目の前に映像が浮かび上がります。さらに、その映像にモーションセンサーを加えることで、実際に操作することもできるとのことです。 空中ディスプレイはすでに各所で導入・開発が進んでいて、例えばセブン-イレブンの一部店舗で現在実証実験が行われている「デジPOS」では、セルフレジの画面が空中に表示され、タッチパネルのように操作が可能となっています。また、3Dアバターの空中投影なども行われています。これらの技術が本格的に実用化したら、日常生活からエンタテインメントの場面まで幅広いニーズが生まれ、空中映像に関する技術を身につけた映像クリエイターが求められるものと予想されます。動画生成、制作現場への導入…映像分野でも高まるAIへの注目 AI(人工知能)は現在、私たちがもっとも関心を寄せている技術の一つです。最近では、さまざまな画像やイラストを学習させたAIにキーワードを与えることで新しい画像を生成させる「画像生成AI」が人気ですが、そこからさらに発展し、映像を生成させる「動画生成AI」も話題となっています。入力されたテキストを基に動画を再生するものから、写真の人物をアニメ的な画調にして自由に動かせるものまで多くのWebサービスやアプリが登場しており、そのクオリティの高さから注目を集めています。 AIを本格的に映像やアニメの制作に用いようという動きも出ています。画調や背景、登場人物の動きなどを補正するために生成AIを使い、映像作品を手がけたクリエイターも現れています。企業による、本格的なAI運用のための研究・開発も行われています。 ですがその一方で、著名人の動画などを無断でAIに学習させて、本物の映像であるかのようにネットに投稿される「フェイク動画」も社会問題となっています。大手動画投稿サイトYouTubeは、投稿された動画にAIが使われている場合、そのことを明示するように求めると表明しています。これから私たちがクリエイティブの舞台でAIを扱っていくには、法の整備やAIに関する知見の積み重ねなど、多くのことを解決していく必要があります。映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来映像・動画の近未来シリーズ こう変わるシリーズ こう変わるシリーズ こう変わるシリーズ こう変わるシリーズ こう変わるシリーズ こう変わるシリーズ こう変わるシリーズ こう変わるシリーズ こう変わる注 目の 新 産 業注 目注 目注 目注 目注 目注 目注 目注 目注 目注 目注 目注 目の 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業の 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業 新 産 業「バーチャルプロダクション」「空中ディスプレイ」など、新テクノロジーでさらに拓ける映像業界の可能性
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