分野別ガイドブックNo8
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※卒業後即就職し60歳まで勤務した場合。退職金含めない文部科学省「令和5年度学校基本調査」より就職:専攻の分野と関連の深い職業に就く 編入学:大学(専門士) 進学:大学院(高度専門士) 201,938円東京都産業労働局「中小企業の賃金事情(令和4年版)」短期大学と同程度大学卒業者の産業別就職者数(令和4年度卒業生)就職者総数448,073名短期大学パイプも太く、就職率も専門学校卒業生のほうが大卒よりも高いケースもあり、単純には比較できません。それでも、近年は動物分野や環境分野などに強い大学や短期大学も増加し、就職においても大学・短大・専門学校のボーダレス化が進んでいます。 就職を見据え、大学・短大・専門学校を問わず、多くの学校がキャリア教育に力を入れるようになりました。(令和4年度卒業生)専門学校卒業後の進路平均初任給生涯賃金就職:専攻の系統・分野と関連のある職業に限らず、さまざまな業界に就職 ☆就職について融通が利く 進学:大学院など215,809円男性平均:2億6,000万円女性平均:2億1,000万円就職:専攻の系統・分野の専門職(教育と医療等)と一般職に分かれる 編入学:大学201,389円 ※高専卒含む男性平均:2億1,000万円女性平均:1億7,000万円※高専卒含む労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2022」より数ある分野の中で多くはありませんが、現場からの需要や期待がかなり高い分野と言えるでしょう。 農業は近年人材不足が深刻化していますが、最近ではハイテク化が進み、農場経営に大企業が参入するなど、国が成長を期待する分野として再び関心が高まっています。従来の規模の小さなスタイルではなく、今後はよりビジネス的で大規模な農業を行い、そこで活躍できる人材も求められています。 このため専門学校では、単に栽培大 学です。建設・造園・環境対策業は、オリンピック・パラリンピックで需要が増えていましたが、この先いかに需要を維持していくかが課題になってくるでしょう。 上図のように、4年制大学卒業者は短期大学や専門学校卒業者に比べ給与が高い傾向にあります。とはいえ、ペット業界においては動物系の専門学校やシティースクールが業界との就職者総数190,433名不動産業,物品賃貸業 2.9%運輸業,郵便業 2.4%生活関連サービス業,娯楽業 2.2%学術研究,専門・技術サービス業4.8%建設業 4.9%サービス業(他に分類されないもの) 7.2%公務(他に分類されるものを除く)6.4%情報通信業 11.7%宿泊業,飲食サービス業 2.5%その他 3.0%金融業,保険業 5.4%卸売業,小売業 14.2%医療,福祉 14.2%製造業 10.5%教育,学習支援業 7.7%進学した分野とは異なる分野へ就職 7.9%文化・教養関係15.5%服飾・家政関係1.7%商業実務関係11.7%教育・社会福祉関係 6.3%工業関係 14.7%農業関係 1.0%医療関係 25.4%衛生関係 15.8%32 動物・自然・農業・海洋・環境・バイオ・造園・フラワー系のカリキュラム 農業系大学では理論面+実習授業も増加 以前までの大学のカリキュラムにはの知識を身につけて農作物を作るださまざまな規定がありましたが、1991年けでなく、食品加工・販売・マーケティの大学設置基準改正により、大学側ングなど農業ビジネスに関する幅広いでも自由なカリキュラム編成ができるよう知識の修得が期待されています。になりました。各大学により方針は異な 大学の場合は、農作物の生産などりますが、この改正で専門科目にウエ仕事にすぐ役立つ能力を身につけるイトを置いた「即戦力=プロ養成」を行というよりも、品種改良や栽培技術開う大学が増加傾向にあるようです。発など広く社会に役立つ農業技術の 具体的にどのようなカリキュラム編開発がメインとなります。ただし最近で成になっているのか、「農業系」の学は、大学でも理論的な面だけでなく、科を例に大学と専門学校の違いを見実習に関する授業も多く取り入れていてみましょう。るところもあり、職業に役立つ能力を身 農業系の学生数は、専門学校のにつけることができます。3専門的な職業に就く人の割合が違う!以下のグラフでは、産業別による大学卒業者、専門学校卒業者の就職者数を示しています。専門学校(専門課程)卒業者の産業別就職者数 動物・自然・農業・海洋・環境・バイオ・造園・フラワー系の就職 キャリア教育を重視 近年の就職にまつわるデータや、関係者の話を聞く限り、業界全体の就職状況は良好だといえますが、社会情勢により、今後雇用状況がどう推移していくかを予測するのは困難です。 現状では、ペット・動物関連産業では大手企業の求人増加傾向が見られていますが、その傾向が続くかは不確実ですので動向に注意が必要〈大学・短大と専門学校〉就職はこうちがう

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