6ているかが、動物の体調不良の発見にも繋がります。 専門学校時代の学びの中で、特に実習施設での飼育実習や獣舎の建設や道具の作成・修理の経験が仕事に活かされていると感じています。 飼育係の仕事は、繊細な動物の命を扱うため決まったやり方が通用しないところが難しいです。時には、試行錯誤の末に動物の死に直面することもあります。動物の状態や個体差によって、行動や嗜好性、人や環境に対する反応などは様々です。給餌方法ひとつとっても、個体によって工夫が必要です。自分で考えて実践したことが良い影響を与え、動物の生活の質を向上することができたと思えた瞬間は大きなやりがいを感じることができます。な業務の一つです。 トリミング業務はお客様の気持ちに寄り添い、信頼関係を築くことが重要だと考えています。仕事で最もやりがいを感じるのは、トリミング後のお迎えの時に、お客様がワンちゃんを「可愛い」と言って撫でたり抱きしめたりしている瞬間を見る時です。 トリマーは、命をお預かりする仕事です。その分、専門知識は勿論、小さな事への気づきやお客様とのコミュニケーションがとても大切になってきます。厳しさは勿論ですが、それ以上にやりがいのある仕事です。相手の気持ちになって物事を考え、自分がお客様だったらどう感じるのかを、客観的に見られるようになるといいと思います。プロフィール▶高校を卒業後、東京動物専門学校に入学。専門学校卒業後は(公財)東京動物園協会に入社し、多摩動物公園でモウコノウマなどの飼育を3年間担当した後、上野動物園に配属。キリンなどの飼育を経た後、2022年度からジャイアントパンダの飼育を担当。プロフィール▶中央動物専門学校 愛犬美容研究科を卒業後、シュナウザー・テリア専門のトリミングサービスを扱う㈱mmsu-haに就職。専門学校で、トリミングの基礎を重点的に学べ、常識や礼儀などを意識した学校生活を過ごせたことが、今、役に立っているという。(公財)東京動物園協会職員 恩賜上野動物園 勤務西塔 香月 さん東京動物専門学校動物管理科 卒業株式会社mmsu-haトリマー村上 静香 さん中央動物専門学校愛犬美容研究科 卒業繊細な動物の命を扱うため日々の観察や工夫が重要 幼少の頃に自宅や学校で色々な生き物を飼育した経験がきっかけで、様々な動物の飼育をして生態を知りたいと考え、動物園の飼育係になりました。この仕事で重要なのは、とにかく動物を見ることです。特に野生動物は怪我などの弱みを隠すことが多く、注意深く観察しなければ変化を見逃してしまいます。日々の観察によってその動物の正常な姿を把握できお客様の気持ちに寄り添い信頼関係を築くことが大切 幼い頃からペットと一緒に住んでおり、犬の存在はとても身近でした。普段は父が連れて行くトリミングサロンへ初めてついて行った時に、「トリマー」という仕事を知り、それ以降、将来トリマーになるのが夢でした。現在は、㈱mmsu-haで、トリミング業務を行いつつ、オンラインショップ、商品の管理などを行なっています。後輩の指導なども大切巻頭メッセージ 業界で活躍するプロフェッショナルから高校生の皆さんへ動物飼育のプロフェッショナルトリミングのプロフェッショナル
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