3専門的な職業に就く人の割合が違う!以下のグラフでは、産業別による大学卒業者、専門学校卒業者の就職者数を示しています。専門学校(専門課程)卒業者の産業別就職者数就職者総数183,792名不動産業,物品賃貸業 2.9%宿泊業,飲食サービス業 2.5%その他 3.0%運輸業,郵便業 2.4%生活関連サービス業,娯楽業 2.2%学術研究,専門・技術サービス業4.8%建設業 4.9%サービス業(他に分類されないもの) 7.2%公務(他に分類されるものを除く)6.4%情報通信業 11.7%金融業,保険業 5.4%※卒業後即就職し60歳まで勤務し た場合、退職金含めない。卸売業,小売業 14.2%医療,福祉 14.2%製造業 10.5%教育,学習支援業 7.7%進学した分野とは異なる分野へ就職 7.9%文化・教養関係15.5%服飾・家政関係1.7%商業実務関係11.7%教育・社会福祉関係 6.3%工業関係 14.7%農業関係 1.0%医療関係 25.4%衛生関係 15.8%大学卒業者の産業別就職者数(令和4年度卒業生)就職者総数446,082名短期大学(令和4年度卒業生)専門学校卒業後の進路平均初任給生涯賃金文部科学省「令和5年度学校基本調査」より就職:専攻の分野と関連の深い職業に就く 編入学:大学(専門士) 進学:大学院(高度専門士) 201,938円 短期大学と同程度就職:専攻の系統・分野と関連のある職業に限らず、さまざまな業界に就職 ☆就職について融通が利く 進学:大学院など215,809円 男性平均:2億6,000万円女性平均:2億1,000万円就職:専攻の系統・分野の専門職(教育と医療等)と一般職に分かれる 編入学:大学196,646円 ※高専卒含む 東京都産業労働局「中小企業の賃金事情(令和4年版)」男性平均:2億1,000万円女性平均:1億7,000万円※高専卒含む労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2022」より 医歯薬・看護・福祉・医療系 大学は3年次、専門学校は2年次より実習が本格的に開始躍できる看護師を目指した実践的な教 看護・医療分野で活躍するには多く育を行っていくことになります。の場合、国家資格の取得が必要です。ですから、大学・短大・専門学校等で学 近年、医療技術はもちろんのこと、患び、受験資格を得ることが最初の一歩者を内面からもサポートするため心理となります。国家資格が必要な職種で学の要素も重要視されてきており、多くは、受験資格を得るためのカリキュラムの学校でカリキュラムに取り入れられてを各学校で用意しているため、学ぶべいます。また学内に他の医療系学科き専門的知識や技術がある程度定めがある場合、他学科との合同実習を取られています。そのため大学・短大・専り入れ、幅広く知識や技術を身につけ門学校で比較しても専門科目に大きなられるような授業を設けている学校も差はありません。ただし、大学では専門あり、学びの幅も広がってきています。学校に比べてより学問的に学んだり、 医歯薬・看護・福祉・医療系 “豊かな人間性”を育む“人間教育”にも力を入れる 看護・医療系分野の就職は、多くセミナー、エントリーシートの作成講の場合資格を持っていることが大前座、インターンシップ制度の導入、また提であり、人材が不足しているため就資格取得のための講座など、学校が職率が非常に高いといえます。看護・行う学生のためのサポートは数多くあ医療系に限った話しではありませんります。看護・医療の現場は患者と接が、上の表にもあるように大学卒業者してコミュニケーションをとることも必は専門学校卒業者と比較して生涯賃要不可欠なため、「豊かな人間性」を金が高い傾向にありますが、実際の求める声も強く、「人間教育」に重点を採用現場においては大学と専門学校置くカリキュラムを編成している学校もとではあまり採用状況に差はありませ多数存在します。一般教養に時間を多く取ったりすることができ、専門学校では専門分野をより集中的に学ぶ傾向はいまもなお残っています。 看護師の場合、大学と専門学校のどちらも1年次のカリキュラムは、講義を受ける形式の授業が中心になっています。大学では1・2年次、短期大学や専門学校では1年次を中心に看護に関する基礎知識を身につけ、その次の年から本格的に専門知識を学んでいきます。さらに実習も始まり、即戦力として活大 学ん。それよりもむしろ人材不足であるため、医療現場において即戦力となる人材が必要とされています。 専門学校は、これまでも入学時から職業を意識し、的をしぼった分野で就職活動を行ってきました。一方、在学中に自分に合った進路をみつけて就職活動をする大学は、そのスタイルを変え、「キャリア教育」を実施する大学の増加が目立ってきています。講習会や─ 26 ─〈大学・短大と専門学校〉就職はこうちがう
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