▶職種について詳しく知りたい方は:(公社)日本放射線技師会http://www.jart.jp/X線・CT検査など、放射線のスペシャリスト(うち新卒者)(2,395)(2,207)(92.2)(うち新卒者)(2,528)(2,099)(83.0)(うち新卒者)(2,613)(2,447)(93.6)(うち新卒者)(2,874)(2,704)(94.1)●診療放射線技師国家試験合格率の推移合格率(%)2020年2,9142,3972021年2,9532,1842022年3,2452,7932023年3,2242,805受験者数(人)実施年合格者数(人)82.374.086.187.0 診療放射線技師は、放射線を使って診療画像を撮影したり、ガンの治療をしたりすることを主な業務としています。たとえば、単純X線撮影(レントゲン検査)や、虫歯などを確認するための歯科X線撮影、早期の小さな乳がんを発見することができる乳房X線撮影(マンモグラフィ)、バリウムなどの造影剤を使ってさまざまな器官を撮影・検査する造影X線検査、X線を使って身体の断面を撮影するX線CT検査など、放射線を使った検査は多様で、現代医療に欠かすことができません。また、放射線を使用した先進的なガン治療として知られる、重粒子線治療や陽子線治療も診療放射線技師の職域です。このような、放射線を使用した医療行為は医師と歯科医、そして高度医療職である診療放射線技師にしか法律上行えないことになっています。 なお、磁石と電波を利用して、人体の断面を撮像するMRI検査や高周波の超音波を利用して腹部や心臓などの状態を調べることができる超音波(エコー)検査も診療放射線技師の資格を持っていれば行うことができます。ただし、放射線を使う検査ではないので、医師、歯科医師の他に臨床検査技師も受け持つことができます。 また、診療放射線技師は多くの場合、施設内すべての放射線業務に関わっています。そのため、放射線機器やそれに伴う備品、被ばくの管理なども重要な仕事の一つになるでしょう。●診療放射線技師になるには 診療放射線技師国家試験に合格すると免許が与えられます(厚生労働大臣の免許)。国家試験の受験資格を得るには、つぎのような方法があります。① 高校卒業後、文部科学大臣または都道府県知事指定の養成施設(短大・専門学校など)で3年以上必要な知識と技能を修得する。② 大学の診療放射線技師養成課程で4年間修学する。③ 外国の相当する学校卒業者または免許所持者で、厚生労働大臣の認定を受ける。▶さらに詳しく知りたい方は:看護医療進学ネットhttps://www.ishin.jp/または「看護・医療系学校最新入学全ガイド」(10月発行)をご覧ください。─ 40 ─ 放射線を扱う医療機関が主な就職先となり、中でも病院と検診施設が多くを占めています。大規模な病院であれば、最新医療技術を導入しているため、業界最先端のスキルを身につけることができます。一方で財団法人などが運営している検査施設の場合、規則的な生活が送れることがメリットです。施設内に設置されている検査センターのほか、検診車で企業や学校へ行き、検査を行います。そのほか、大学などの研究機関、医療機器会社、原子力関係機関などへの就職も増えています。 診療放射線技師は、電離放射線(X線、アルファ線、ベータ線、ガンマ線)や放射性同位元素を取り扱うことができるため、医療機器メーカーの研究・開発部門などにも進出しています。放射線利用の幅が広がるとともに、活躍の場はますます増えていくでしょう。ライセンスのとり方卒業後の進路現代医療に欠かせないX線・CT検査等を担う診療放射線技師診療放射線技師
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