▶職種について詳しく知りたい方は:(公社)日本歯科衛生士会https://www.jdha.or.jp/歯科医師のサポートや口腔衛生保健指導を行う歯科医療スタッフTOPICS●歯科衛生士国家試験合格率の推移合格率(%)2020年7,2166,8082021年7,0996,6242022年7,4167,0872023年7,4706,950受験者数(人)実施年合格者数(人)94.393.395.693.0▶さらに詳しく知りたい方は:看護医療進学ネットhttps://www.ishin.jp/または「看護・医療系学校最新入学全ガイド」(10月発行)をご覧ください。 歯科衛生士は、口腔衛生の専門職といえるしごとで、3つの業務が法律によって定められています。1つは、虫歯や歯周病を予防するための処置です。予防処置には、プラーク(歯垢)や歯石などを専門的に除去する機械的歯面清掃、フッ化物塗布などがあります。2つ目は、歯科診療の補助です。歯科衛生士は、歯科医師の診療の補助や、歯科医師の指示を受けて歯科治療の一部を担当します。3つ目は、歯科保健指導です。正しい知識をもとにした歯磨きなどの指導は、患者さんの永続的な口腔の健康に寄与します。●歯科衛生士になるには 歯科衛生士国家試験に合格すると免許が与えられます(厚生労働大臣の免許)。国家試験の受験資格を得るにはつぎのような方法があります。① 高校卒業後、文部科学大臣または都道府県知事指定の養成施設(大学・短大・専門学校など)で3年以上必要な知識と技能を修得する。② 外国の歯科衛生士学校卒業者または免許所持者で厚生労働大臣の認定を受ける。─ 42 ─ 歯科衛生士の就職先は、歯科診療所がほとんどです。歯科衛生士は、もともと保健所で歯科予防処置をするために制度化されましたが、その後の法改正で歯科診療の補助を行うことができるようになり、歯科診療所に就職するケースが増えていきました。ですから、保健所や保健センターで働く道も開かれていますし、公立病院や大学病院の口腔科などに勤務する歯科衛生士もいます。また、高齢者数の増加にともない、特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、介護施設からの歯科衛生士の需要も伸びています。(一般社団法人)全国歯科衛生士教育協議会の調査によると、2021年の歯科衛生士の求人倍率は19.4倍にものぼります。このことからも、歯科衛生士は現状では、就職先に困ることのない資格のひとつといえそうです。また、一般的には夜勤がないことも、魅力になるかもしれません。● 一生の仕事にできる理由 ●①国家資格なので、結婚や出産で一時離職しても再就職に有利②経験を重ねキャリアアップすることで活動分野が広がる③歯科衛生士の求人数が年々増加介護現場で口腔ケアのニーズが高い 現在、介護現場で歯科衛生士が必要とされています。高齢者肺炎の原因の大半が誤嚥性肺炎で、歯科衛生士が専門的な視点で口腔ケアを行うことで、口腔内を清潔に保ち、口腔内の細菌を減らし、誤嚥性肺炎を予防することができると考えられているからです。 それにともない、歯科衛生士への訪問歯科診療における口腔ケアや摂食・嚥下機能に関する訓練の重要性も高まっています。大学(4年)短大(3年)専門学校養成施設等(3年)ライセンスのとり方卒業後の進路全身の健康にもつながる口腔の健康を守る歯科衛生士歯科衛生士
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