▶職種について詳しく知りたい方は:(一社)日本義肢協会http://www.j-opa.or.jp/失われた身体機能を再生する高度な専門知識と技術の持ち主2020年2081642021年2271652022年1811242023年200162障がい者アスリートを支える 近年は、パラリンピック等が話題となり、障がい者アスリートが注目されています。その選手たちの活躍を左右する、義肢装具にも期待が集まっています。スポーツ用義足など、今後ニーズが高まってくると考えられます。●義肢装具士国家試験合格率の推移合格率(%)受験者数(人)合格者数(人)実施年78.472.768.581.0▶さらに詳しく知りたい方は:看護医療進学ネットhttps://www.ishin.jp/または「看護・医療系学校最新入学全ガイド」(10月発行)をご覧ください。 義肢とは身体の欠損部分の機能を補う義手や義足などの補装具(ほそうぐ)のことで、装具とは身体機能の回復や機能低下防止のために身につけるコルセットなどの補助器具のことです。患者一人ひとりに最適な補装具を提供するため、装着部分の採型・採寸・補装具の製作・できあがった補装具の装着・適合状態の調整・装着後のリハビリテーションを行うのが義肢装具士のしごとです。日本の義肢装具の技術は、海外からも高く評価されています。 義肢・装具は、失った手足や患部によく適合し、機能がすぐれ、かつ不快感のない耐久性のあるものが要求されます。したがって、義肢装具士には医学と工学両方の幅広い知識と、高度な専門知識や技術が必要です。●義肢装具士になるには 義肢装具士国家試験に合格すると免許が与えられます(厚生労働大臣の免許)。国家試験の受験資格を得るにはつぎのような方法があります。① 高校卒業後、文部科学大臣または都道府県知事指定の養成施設(専門学校など)で3年以上必要な知識と技能を修得する。② 大学などで1年(高等専門学校は4年)以上修行し、厚生労働大臣の指定する科目を修め、文部科学大臣または都道府県知事指定養成機関で2年以上必要な知識と技能を修得する。③ 厚生労働省の義肢装具の技能検定に合格し、文部科学大臣または都道府県知事指定の養成施設で、1年以上必要な知識と技能を修得する。④ 外国の相当する学校卒業者または免許所持者で、厚生労働大臣の認定を受ける。─ 47 ─ 多くは義肢装具製作会社に所属し、病院、リハビリテーション施設、肢体不自由児施設などに出向して義肢装具の設計、製作、適合などを行います。また総合病院や整形外科医院、診療所、補装具製作施設での勤務の他、スポーツの現場への帯同などもあります。医学・工学技術の進歩に伴い、義肢装具の研究・開発分野への進出も期待されます。● 義肢・装具ができるまで ● まず、患者さんの病態や特徴などを医師から聞き、処方に従い装着部位の型をとります。使用する本人の希望も聞きますが、なによりも温かい思いやりの心で接しなければ患者さんは心を開いてはくれません。採型のつぎは製作に入ります。着ける人の状態や希望を的確にとらえ義肢・装具の製作を行います。作業はほとんど手作業です。まず義肢・装具を製作し、身体に合わせ適合を確かめます(仮合わせ)。人間の身体は各人の体型が違うので、細かな違いを読みとり身体にぴったりと合うものを製作します。完成した義肢・装具を患者さんに装着してもらい、適合の状態をみて修正を加えます。このように機能の回復をはかり社会復帰をめざすのです。ライセンスのとり方卒業後の進路義手や義足などの製作やリハビリテーションも実施義肢装具士義肢装具士
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