分野別ガイドブックNo9
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▶認定柔道整復師について:(一社)日本柔道整復接骨医学会http://www.jsjt.jp手術をしない手技整復により、骨折等の治療と機能回復をはかる専門職●養成施設 養成施設は全国に約100校あります(すべて私立校)。修業年限は昼間部も夜間部も3年です。卒業後の進路 柔道整復師の国家資格は、医療系資格の中では数少ない独立開業権を有するので、資格取得後は、独立開業し地域に貢献する道があります。ただし、通常2~5年程度、整骨院・病院・医院などに勤務して臨床経験を積んでから独立するのが一般的です。 他にも、治療資格をもつスポーツトレーナーとしての活躍や高齢者施設などで機能回復の医療に従事するなど進路は多様です。応用できる分野が、とても広いことも柔道整復術の特徴といえるでしょう。また、次世代の柔道整復師を育てるため、柔道整復師養成学校の教員として活躍する人もいます。● 養成施設のカリキュラムが追加 ● 2018年4月以降の入学者が対象となり、柔道整復師養成施設のカリキュラムの追加が行われました。総単位数85単位が99単位以上になり、高齢者や競技者におけるカリキュラムなどが増え、これまで規定されていなかった最低履修時間も、2,750時間以上と設定されています。●柔道整復師国家試験合格率の推移合格率(%)2020年5,2703,4012021年4,5613,0112022年4,3592,7402023年4,5212,244受験者数(人)実施年合格者数(人)64.566.062.949.6▶さらに詳しく知りたい方は:看護医療進学ネットhttps://www.ishin.jp/または「看護・医療系学校最新入学全ガイド」(10月発行)をご覧ください。▶職種について詳しく知りたい方は:(公社)日本柔道整復師会https://www.shadan-nissei.or.jp/ 戦国時代の武術を源流とし、伝統技術を継承しつつ最新の医療技術を取り入れて発展してきた柔道整復術は、一般的には「接骨」「整骨」「ほねつぎ」の名で知られています。骨・関節・靭帯などが原因で発生する、骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲などの損傷に対して、手術をしない「非観血的療法」という手技による整復や固定を行い、自然治癒能力を最大限に発揮させて治療します。日本独自の治療技術ですが、国内では医療保険の取り扱いもできます。 スポーツの柔道とも深い関わりがあり、その起源や精神は同一のものです。かつての柔道家の多くは接骨や整骨を日々の仕事にしていたほどで、柔道の素養も柔道整復師の勉強には欠かせないものになっています。近年は医療分野に限らず、スポーツトレーニングや美容の分野でも柔道整復術を活用していこうとする動きが盛んで、新しい分野を切り開● 柔道の実技について ●専門基礎分野で柔道の実技について学びますが、必ずしも入学前に柔道経験があるかは問われません。いていけるような柔道整復師が必要とされています。最近は、女性がこの分野に進むといったケースも多くなっています。●柔道整復師になるには 柔道整復師国家試験に合格すると免許が与えられます(厚生労働大臣の免許)。国家試験の受験資格を得るには、高卒後、文部科学大臣または都道府県知事指定の養成施設で3年以上必要な知識と技能を修得する必要があります。─ 50 ─ライセンスのとり方柔術ベースの古来から伝わる技術で機能回復を図る柔道整復師柔道整復師

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