学費奨学金まるわかり事典東日本版2025
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 学費を用意するためにその他に有効なのが教育ローンです。ただし利息は高めなので、あくまでも奨学金の次の「いざというときの手段」と考えておくことが望ましいです。教育ローンは「国の教育ローン」と銀行など民間の金融機関の扱うローンがあります。国の教育ローンの方が低利息のため、利用の際はまずはこちらを考えたいところです。 教育ローンの中で最もメジャーなものが日本政策金融公庫によるローン、いわゆる「国の教育ローン」。奨学金は月ごとの支給のため、一度に大きなお金を借りることはできませんが、教育ローンでは一度に必要なだけお金を借りられるので、急にお金が必要になった場合に有効です。また、奨学金は入学後に支給されるので、入学前の学費の支払いに充てられませんが、教育ローンならこの問題に対処できます。成績の審査がない点もメリットといえます。利息は他のローンと比べると比較的低い数値ですが、ここ数年固定金利でも1%以下の利息である日本学生支援機構の第二種奨学金と比較すると、やはり高い利息です。☆日本政策金融公庫URL:https://www.jfc.go.jp 教育ローンは銀行や労働金庫などの金融機関からも利用することができます。内容は銀行によってさまざまですが、いずれにしても利息が高い点など、国の教育ローンと比較すると条件は劣ります。ただし、国の教育ローンは保証人を立てずに利用する場合、保証料が必要ですが、銀行の教育ローンは保証人不要の場合が多いので、利用の仕方によっては差がない場合もあります。金融機関 みずほ銀行 ※学部・学科によって融資額や借入期間が異なる場合があります●奨学金と教育ローンの比較借りる人奨学金学生本人◎一度にまとまったお金が入手可能◎いつでも申し込める◎成績基準、家計基準が緩い教育ローン保護者など●民間の金融機関の教育ローン 以内(1万円きざみ) 3.475%(変動金利型) 1年以上〜10年  三井住友銀行(無担保型) 10万円〜300万円以内(1ヵ月きざみ) 元金返済据置き不可元金返済据置き可能 6ヵ月以上10年 30万円〜500万円三菱UFJ銀行 以内(1ヵ月きざみ) 以内(1万円きざみ) (在学中を上限とする)元金返済据置き可能 10万円〜300万円6ヵ月以上10年 以内(1万円きざみ) 以内(1ヵ月きざみ) (最短修学期間+1年)融資額 3.975%(変動金利型) 3.475%(変動金利型) メリット◎在学中は返済不要◎利息が安い、または利息がない融資額学生・生徒一人につき350万円以内※一定の要件に該当する場合は450万円以内2.25%※(固定金利、保証料別) 母子家庭、父子家庭、交通遺児家庭または世帯年収(所得)200万(132万円)以内の方または子ども3人以上(扶養)の世帯かつ世帯年収500万円(所得356万円)以内の方は年1.85%(固定金利・保証料別)(令和5年10月2日現在)18年金利返済期間●申し込み者の世帯で扶養している子どもの人数と収入上限額目安事業所得者 600万円 690万円 790万円 890万円 990万円子どもの人数   給与所得者1人      790万円2人      890万円3人      990万円4人     1,090万円5人     1,190万円教育ローンの中でもぜひとも注目したいのが、学校と提携している民間の教育ローンです。通常より利息が低く設定されており、さらに、学校によっては在学中の利息の返済を学校が負担するケースもあり、その場合は実質在学中の自分で払う返済分がないため、奨学金と同じような利用のしやすさを実現します。デメリット◎入学してから支給されるので入学時の費用に充てられない◎成績基準、家計基準がある◎利息が高い◎返済期間が比較的短い◎返済がすぐに始まる学校提携の教育ローンにも注目金利 借入期間 国の教育ローン※金利等は2024年2月19日現在備考保護者のみなさまへ家庭の状況によって申し込める奨学金等は異なります。家庭の経済状況なども含めて、お子さまとしっかり話し合って申し込む奨学金や教育ローンを選びましょう。13奨学金国の教育ローン銀行の教育ローン教育ローン

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