学びのすすめNo3_2025
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海洋・資源・エネルギー工学系おもな専攻カリキュラム・環境エネルギー論・エネルギー化学・資源循環工学・エネルギー材料学・水理学・海洋環境料学・資源リサイクリング・資源地質学etc.【資格・進路】高い専門知識を活かし、製造業やエネルギー産業で活躍 卒業後は、専門知識を活かしてエネルギー、自動車、機械、重工業、土木などの企業や、環境コンサルタント会社に就職する道があります。最近ではエネルギー自由化の動きによって、エネルギー関連ビジネスも広がりを見せています。また、卒業後●工学部 工学部の中には資源・エネルギー工学系の学科やコースが存在します。◯資源学 主に地下資源を研究対象とする学問です。地下資源には、石油、石炭、天然ガス、メタンハイドレートなどのエネルギー資源、鉄やアルミ、銅などの鉱物資源があります。また、世界各地にどのような資源が存在しているのかを知り、資源の探索・探査、採掘・採取を実現するための技術についても研究していきます。 さらに、地下資源を加工し製品化して利用するための技術やリサイクル技術も、資源学で扱われる重要なテーマです。◯エネルギー工学 石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料を効率的に利用する技術や、利用時に発生する環境汚染物質を減らす技術などの研究を行います。さらに太陽光や風力、地熱、燃料電池などを利用した「再生可能エネルギー」の研究も盛んです。近年ではさらに、ゴミ焼却時に発生する熱をエネルギーに転換するシステム、効率のよい電気輸送法、大規模蓄電に関する技術も注目されています。 以前は原子力発電の研究が脚光を浴びていましたが、福島原発の事故以来状況は一変し、代替エネルギーや次世代資源に期待と関心が向けられています。ただし、福島原発の原子炉に関する調査や、汚染水、溶け落ち・資源エネルギー工学・船舶・海洋工学・商船学関連する学問系統・環境工学科 ・環境共生学科 ・応用化学科    ・国際資源学科・地球環境工学科 ・海洋生物資源学科etc.おもな学 科た核燃料(デブリ)の処理、また福島原発以外の原発を含む使用済み核燃料の扱いなど、解決すべき課題は数多く残されています。これらにも新しく画期的な技術を投入していくことが必要となるでしょう。 地球環境と文明社会の共生に向け、資源の有効利用や新しいエネルギー開発を研究するこの学問分野には、熱い期待が寄せられています。◯海洋工学 大学で海洋資源について学ぶ場は、学部として存在するほか、同様の研究領域を扱う学科が複数存在します。これらの学部や学科が研究対象とするのは、海洋生物資源、海底資源など、海の中に存在する各種資源です。 エネルギー資源としては、石油、天然ガスに加え、海洋底に眠る次世代の新エネルギー源として期待されるメタンハイドレートも視野に入れた研究を行います。その有用性についてだけでなく、簡単には到達できない場所にあるこれらエネルギー資源をどのようして探査し開発するかといった技術的側面についても学びます。 また、深海底にはマンガン団塊やコバルトリッチクラストなどの鉱物資源も存在します。これらはマンガンやコバルトを得られる資源として注目されており、採掘のためのハードルを乗り越えるためにはどうすればよいか、研究が行われています。に専門知識を活かして官公庁で活躍する人、研究機関で研究員となる人もいます。 なお、この分野で取得を目指すことができる資格には、危険物取扱者、放射線取扱主任者、公害防止管理者、工ネルギー管理土などがあります。・環境応用化学科・原子力安全工学科14おもな海洋・資源・エネルギー工学系学部サスティナブル(持続可能)な社会を実現する学問紹介資源の有効利用や次世代エネルギーの開発を 研究する 私たちの社会は、地球のさまざまな資源を活用することで成り立っています。とくにエネルギーを生み出すために利用される石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料は、人類にとって貴重な財産です。石油は火力発電所で電気を作るために使われたり、プラスチック製品などの原料、自動車、飛行機、船を動かす動力源としても使われたりしています。 石炭も石油と肩を並べる重要なエネルギー資源で、世界の総発電電力量の4割近くは今も石炭火力発電に頼っています。天然ガスは発電と都市ガスなどのガス供給のために利用され、これも私たちの生活になくてはならない資源です。 こうした石油や石炭、天然ガスなどのエネルギー資源や、生活に必要な電気やガスなどのエネルギーを研究する学問が、海洋資源エネルギー工学です。〈Oceanography,Resource and Energy Engineering〉海洋・資源・エネルギー工学系学部

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