学びのすすめNo4_2025
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18● 卒業後の進路突き進む身に付ける学ぶ大学や短大卒業後は、採用試験を受けるか、就職して社会人になるか、さらに知識を深めるために編入・再入学するか、または海外で修行をするか、その進路はさまざま。でも、それを選ぶのは自分自身。ここでは、卒業後の進路のあれこれについて考えてみましょう。進路一覧就職就職専門・分業化する大学編入大学編入短大の2年間を●就職 大学生・短大生の就職率は、好調を維持しています。文部科学省の調査によると、2022年度の大学(学部)は97.3%(前年比1.5ポイント上昇)、短期大学は98.1%(同0.3ポイント上昇)。大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では97.5%(同1.4ポイント上昇)となっています。最前線で働く多様化する保育・福祉サービス 少子化が進み、子どもの数が減少する一方、質の高い教育を受けさせたいと考える親が増え、幼児教育の開始年齢の低下が進み、個別対応を特長にした学習塾が増加しています。一方、保育の分野では、都市部を中心に保育者不足問題が浮き彫りになっています。保育所には民間企業の参入も増え、さまざまな保育サービス事業が展開されており、保育士の就職機会は拡がっています。 また、福祉分野でも超高齢社会の影響を受けて人材不足が続いています。社会福祉事務所や自治体での採用の他に、老人福祉施設やグループホームなどの民間施設でも質のよい介護職員やソーシャルワーカーが求められています。 社会が複雑化する中で、ストレスや不安、悩みを抱え、助けを必要とする人も増えています。メンタル面を支えるスクールカウンセラーや企業内カウンセラーなど、心理系の仕事へのニーズも増えています。教育系分野では 聖徳大学大学院、玉川大学大学院、 帝京大学大学院、早稲田大学大学院、常葉大学大学院、立命館大学大学院などがあります。●専攻科 専攻科とは主に短期大学に設置されている学科であり、通常の本科に比べてより深い研究指導を受けることができます。特に「大学評価・学位授与機構」の認定した専攻科では、4年制大学卒業で得られる「学士」の資格を得ることができるため、人気が高くなっています。●大学編入 編入学制度とは、4年制大学の途中年次から入学ができる制度であり、短大や高等専門学校等の卒業者が対象です。これは、短大等で学ぶうちに向学心が高まり、より高度で専門的な研究をしたいという学生のニーズに答えようとするものです。編入するには、所定の試験に合大学院大学院研究・創作の道をさらに昇華する専門学校専門学校知識をベースに技術を得たい●大学院 大学院とは、大学の学部の上位機関、または独立して存在する研究教育機関です。一般的には最低2年で所定の単位を取得し、修士課程や博士課程に進学し、論文を書いて合格した人はそれぞれ「修士」「博士」の学位を取得できます。進学するには選考試験に合格する必要があります。保育系・教育系分野では 群馬医療福祉大学、聖徳大学、白梅学園大学、東京女子体育大学、淑徳大学、東京福祉大学、帝京平成大学、岡崎女子大学、中部学院大学、東海学院大学、京都文教大学、大阪体育大学、関西国際大学、岡山理科大学などがあります。●専門学校 大学・短大の卒業後の進路の一つとして、専門学校への進学を選ぶ人も多くいます。社会全体が学歴重視から実力重視へと移行しつつあり、企業サイドも「何ができるのか」を採用時に重視している中、大学や短大では身につけられなかった実務的専門知識や特殊技術、技能を習得したいという人が増えているようです。●留学 年々グローバル化が進む現代社会において、語学力を身につけたり、海外事情を熟知していることは大きなアピールポイントです。海外の文化に肌で触れることができるので、チャンスがあれば海外留学も視野に入れましょう。最近では卒業単位の認定や奨学金支援をはじめ、留学プログラムが豊富な大学も多くなっています。専攻科専攻科得意分野に特化して留学留学グローバルな感覚を格する必要があります。学校によって編入関連の制度は細かく異なっているので注意が必要です。卒業後の進路卒業後の進路教育系・社会福祉系の教育系・社会福祉系の世界はさらに広がる世界はさらに広がる

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