学びのすすめNo5_2025
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住居学系11etc.【資格・進路】インテリアコーディネーター、一・二級建築士として活躍できる リフォーム分野では、「マンションリフォーム 在学中に「建築士」の指定科目を履修すれマネージャー」の資格を取得して活躍する人ば、卒業時に「一級・二級建築士」の国家試験もいます。「インテリアプランナー」「インテリ受験資格を取得できます。国家試験合格後アコーディネーター」の資格も人気があり、イは、大手ゼネコンや建築設計事務所、住宅メンテリア関連の分野に進む道もあるでしょう。ーカーなどに就職して、建築・設計の分野で活 建築学系を卒業した場合、国土交通省、経躍することが可能です。さらに実務経験を積済産業省などの中央官庁や、地方上級公務員み、「一級建築士」の国家試験にチャレンジし、として勤務する人もいます。キャリアアップする道も用意されています。●家政学部 家政学は家庭生活を中心とした生活全体について研究する学問です。この家政学の中でも、衣食住を構成する「住」の要素の一つが住居学です。「住居学科」は多くの場合、家政学部の中に設けられています。◯住居学科 住居学で重要とされるのは、生活者の目線から理想的な住居や環境の問題を考えることです。建築学などの工学理論も取り入れながら、住む人にとって快適で安全な住宅とは何かという問題を研究していきます。 住居学には、住生活、住居意匠、住居管理、生活環境などの研究分野があります。ここでも「生活」という言葉が頻繁に登場します。住居意匠も、「意匠」とはいいますが単にデザインのことでなく、住みやすく暮らしやすい機能を備えた住居であることが重視されます。住居管理は快適な暮らしを続けられるよう、住まいをどのように劣化から守り、メンテナンスしていくかという学問です。 一方で、都市環境や緑地計画に関わる「環境工学」やリサイクルなどの環境エネルギー分野についても学んでいきます。家だけではなく、その周辺環境にも配慮することで、より快適な生活が確立されます。 実技面では、建築デザイン、インテリアデザインなどを学び、 CAD (コンピュータ支援設計)による設計も実践します。学問として住居学を学ぶと同時に、設計や製図の実習、材料実験、実測調査など、より専門性の高い実習・演習に取り組みます。・住居学・家政・生活科学・住居学科 ・生活環境デザイン学科・建築デザイン学科 ・都市生活学科・プロダクト・インテリアデザイン学科・建築学科 ・生活デザイン学科・住空間デザイン学科 おもな学 科 少子高齢化や晩婚化などによって、ライフスタイルが変化している現在、住居学には「単身者」「共働き夫婦」「核家族」「高齢者のみの世帯」など、そこで暮らす人たちの家族構成や暮らし方に合わせた快適な暮らしができる「トータルデザイン」が求められています。●工学部 製品(モノ)を作り出す技術に関する研究、またはその技術者の育成を行う学部が工学部です。工学部の中には機械工学、都市工学、エネルギー工学、化学生命工学などさまざまな分野があり、その中の一つに建築学もあります。◯建築学科 建築学は建築物の設計などについて総合的に研究する学問です。大学では多くの場合、工学部の中の建築学科で建築学を学びます。 建築学は住居だけでなく、オフィスビル、超高層建築物などさまざまな建築物を扱います。基礎的な知識としては数学、物理学、化学、情報処理演習などを学習し、その後、とくに重要な科目である構造力学、建築設計、構造計画、施工法などを学んでいきます。また、建築学は構造系、計画系、環境系に分かれ、構造学、材料学などは構造系、計画学、意匠学、都市計画学などは計画系、環境工学、設備学は環境系に属します。・住環境学科・環境デザイン学科etc.学びの内容おもな専攻カリキュラム・家庭経済学・住生活論・住環境計画論・住居学・居住環境学・住居設備学・住居計画学・建築材料学・建築法規・設計製図・建築構造関連する学問系統生活者の目線から、快適な住環境を探求する〈HOUSING STUDIES〉学問紹介生活や暮らしの視点から、快適な「住居」と「環境」を考える 住居の設計・建築に関する学問には、工学系の建築学と、家政学系の住居学とがあります。この2つはお互いに重なり合う部分も多いのですが、それぞれ別のアプローチから住居を捉える学問です。 住居学では、生活や暮らしといったソフトウェアをベースとして、建物というハードウェアを考えます。家族が快適に生活するにはどのような空間が必要か、さらには地域社会の中で互いにコミュニケーションを取りやすい家とはどんな構造が望ましいのかを考えたうえで、住居を作り出していきます。一方建築学では、構造力学や建築理論にもとづいて、コストをできるだけ抑えながらも耐久性などに優れた住居を作ることに注力しています。 これは建築学が住居学的な視点を持たないというわけではなく、両者は互いの考え方や技術を取り入れることで相互に発展しています。生活をデザインすることと、建物を設計することは、本来、密接に関わり合っていなければなりません。住居学にも建築学にも、それぞれ大きな役割と需要があります。おもな住居学系学部住居学系学部

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