学びのすすめNo5_2025
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美容学系10学びの内容【資格・進路】美と癒しのプロフェッショナルとして、幅広いジャンルで活躍雑誌やテレビ番組収録用のヘアメイク担当 大学や短大に進学する場合も、美容師をになる人もいます。目指すならば専門学校の場合と同じく、ま 美容師以外でも、ネイルアーティスト、エずは美容師の国家資格を取得します。ヘアステティシャン、まつげエクステ施術者などサロンでキャリアを積み、独立するコースも目指せます。化粧品会社やエステティックは、美容師の世界に入るのであれば多くの会社の研究部門、ホテル・結婚式場の企画人が目指します。ほかには、ブライダル関運営部門など美容学をいかせる企業へ就連会社でヘアメイクを担当する道もありま職する道もあります。す。また、フリーランスとして、ファッション●短大の美容系学科 美容師やメイクアップアーティスト、エステティシャンなど美容関連職種を目指すカリキュラムを設置している短大の多くが「トータルビューティ学科」「美容生活文化学科」といった学科や、「美容デザイン専攻」といったコースを用意しています。 例えば美容師を目指す場合、ここでも美容専門学校同様、カット、カラー、パーマ、シャンプーなど基本的なスキルだけでなく、着付け、エステなど美容全般に関してさまざまな科目を学んでいきます。お客様の希望を聞いたり、相談に乗ったり、時には提案したりと、それなりの知識やコミュニケーション能力も必要です。 そういった社会の需要に応えるため、短大の学科やコースでは美容師国家資格取得に必要な関係法規や各種制度をはじめ、「プレゼンテーション論」「公衆衛生学」「人間関係論」「感染症学」「皮膚科学」「比較文化学概論」といったことを学習していきます。将来的に必要となるであろう学問にここで広く触れておくのです。 また、もう一つのメリットは、美容師を目指している場合でも、ネイルアートやアロマセラピー、ブライダルプランナーなど、職種の垣根を越えて講義や演習を受けられることです。時代の流れとともに仕事が細分化されてきた反面、総合的な知識や感性の必要性は増しています。枠組みに縛られずどん欲に学ぶことができるのも、短大で美容学を学ぶ魅力といえるでしょう。●大学の芸術学部など 美術系の大学をはじめ、多くの大学の芸術学部では、「美しさとは何か」という命題について長年研究が行われてきました。その広い意味での「美」の視点に立てば、「美容学」も「美」を追求する芸術学に含まれる一学問といえます。ですから数は少ないものの、芸術学部に美容に関連した学科が設けられているのも自然なことだと理解できるでしょう。 そして興味深いことに、芸術学部に設置された美容系の学科では、「心理学」「健康科学」「人間学」など一見「美」とはかけ離れたような学問をツールに用いて「美」について研究します。また「美」をテーマとしたイノベーションを学ぶことで、「美」が間接的に社会経済に及ぼしている影響について学べる講義も見受けられます。 ちなみに4年制大学の芸術学部にも、美容師を目指すために設けられた学科が設置されている場合があります。ここでは芸術学と美容学の双方を凌駕するようなハイレベルの美容技術を身につけることができるのです。難度の高いコンテストやオーディションに挑戦したいと願っている人なら、貴重な知識やスキルを学ぶことができるでしょう。・美容学・化粧ファッション学科・未来キャリア学科・環境文化学科 ・美容生活文化学科・生活デザイン総合学科 ・キャリア創造学科・ライフデザイン学科 おもな学 科etc.おもな専攻カリキュラム・ 公衆衛生学・美容心理学・ 知覚心理学・栄養学・ マナー・ ホスピタリティ関連する学問系統「外見」を美しく、「内面」をより豊かに〈ESTHETICS〉学問紹介「人を美しくする」ことだけではない美容学の世界 「美容学」と聞けば、例えば美容師やメイクアップアーティスト、エステティシャンといった職業を目指すための学問を思い浮かべる人も多いでしょう。確かにその通りですが、美に対する捉え方の多様化から、「美容学」から派生する関連職種は昨今多岐にわたっています。爪を装飾するネイルアーティスト、心身の緊張や凝りをほぐしてくれるリフレクソロジストやアロマセラピストも今ではその一種です。 そのため、現在は美容学を学べる場も多彩です。従来は専門学校に通うのが一般的でしたが、近年では大学や短大で学んで資格を取る人もいます。実技指導に重点を置く専門学校のカリキュラムに加え、総合的な知識を学べる講義も用意されており、例えば「皮膚生理学」を学んで皮膚構造や機能と化粧品の成分作用を科学的根拠にもとづき理解したり、「経営学」を学ぶことで独立開業を目指したりと、将来的にも不可欠な知識を同時に身につけられる点にメリットがあるからです。 もしファッション雑誌の撮影で外国人モデルのヘアメイクを担当することになれば、英語が話せるに越したことはありません。他の業界と同じように、美容全般の世界でも多様なスキルを身につけているほど、社会的に活躍できる場も広がっていく学問なのです。おもな美容学系学部美容学系学部

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