学びのすすめNo6_2025
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卒業後の進路 ●19 体育系大学を卒業後の進路で、もっとも身近であるのが体育の教員です。就職先として教員を選んだ学生の割合は高く、体育系大学の卒業生には人気の高い進路になっています。 体育系の大学のほとんどで、中学校と高等学校の保健体育の免許状が取得できますが、実際の採用には、教員採用試験に合格する必要があります(P7参照)。これに関しては、各学校が教員志望の学生のために教員採用試験模擬テストを実施したり、講義形式による筆記試験の対策講座を行うなど、万全のサポート体制を築いています。したがって、毎年、かなりの人数の教員が誕生しています。 一方で、体育系の学校で鍛えられたフィジカルを生かし、警察官や消防官、自衛官、刑務官などといった公務員を選ぶ卒業生も多くいます。また、公立体育館の指導員や教育委員会職員など、体育、スポーツに関する地方自治体の一般行政事務職なども、この分野でめざしやすい職業です。 大学生・短大生の就職率は好調を維持しています。文部科学省の調査によると、2022年度の大学(学部)は97.3%(前年比1.5ポイント低下)、短期大学は98.1%(同0.3ポイント上昇)。大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では97.5%(同1.4ポイント上昇)となっています。スポーツ系分野では…? スポーツと勉学の両立を成し遂げた学生は、客観的にも高く評価されるために、体育系学部出身者の就職率は高い傾向にあるようです。一般企業における、体育系大学卒業者の活躍するフィールドも、かつてに比べ大きく広がっています。 健康やスポーツに注目する人は近年増えており、業界の需要が今後より高まることが予想されます。 大学院とは、大学の学部の上位機関、または独立して存在する研究教育機関です。一般的には修士課程(2年)、博士課程(3年)で所定の単位を取得し、論文を書いて合格した人はそれぞれ「修士」「博士」の学位を取得できます。進学するには選考試験に合格する必要があります。スポーツ系分野では…? 大学院では、よりよい練習環境を求めるとともに、自分の競技力向上を研究テーマにするため進学するトップ選手もいます。 大学院には修士と博士の2つの履修コースがあり、前者は2年、後者は3年(区分によって違いがあります)の修業年限を修了すると、それぞれ「修士」「博士」の学位をとることができます。ただし、博士になるためには、修士の学位も必要とされるため、大学院で最低5年間の研究活動を行い、所定の学位を取得する必要があります。 大部分の競技では、プロ選手になる特定のルートはありません。ただし、各競技の技術やトレーニング理論を学ぶこと、有能な指導者に師事することが有効であるため、スポーツ系の大学、短期大学で学ぶことは、プロの選手を目指すうえで大きなアドバンテージになります。 さまざまな競技会で結果を出すことができればスカウトされる可能性も高まります。 編入学制度とは、短期大学や高等専門学校、専門学校等の卒業者を対象とする制度のことで、4年制大学に途中年次から入学ができます。ひと口に編入学といっても、その受入れ体制には各大学の実情に合わせて実に様々なパターンが存在するようになってきました。 体育系短大からも、毎年多くの学生が4年制大学に編入しています。また、専門学校で修業年限が2年以上、総授業時間が1,700時間以上の学科課程を卒業した人は、「専門士」の称号を得るとともに、大学編入試験を受けることが可能になります。体育・スポーツ系の専門学校で学んだ人が、得た知識や技術を深めようと大学に編入するケースも多くあります。 ここ数年、大学・短大卒業後の進路で注目を集めているのが、専門学校への進学です。その背景には、①大学・短大では身につけられなかった実務的専門知識や特殊技術・技能を修得して他と差別化を図る②社会全体が“学歴重視”から“実力重視”へと移行しつつあり、企業もまた“何ができるのか”を採用時重視している−といった理由があげられます。 体育系では、トレーナーを目指す場合に柔道整復師やはり師、きゅう師の国家試験受験資格を得るため、専門学校に進学する例などがあります。進路一覧教員・公務員教員・公務員「教育のプロ」として最前線に立つプロスポーツ選手プロスポーツ選手自分の技術で道を切り拓く企業へ就職企業へ就職スポーツに関する研究を続ける大学編入大学編入学んだことを生かし、さらに深く学ぶ大学院・進学大学院・進学多種多様なフィールドで働く専門学校専門学校専門的な知識・技術をしっかり学ぶスポーツを通して得た経験からスポーツを通して得た経験から広がる進路は多種多様!広がる進路は多種多様!体育系大学を卒業した人の多くは、体育・スポーツに関わる仕事に就きたいと考えます。中でも最も身近であるのが体育の教員です。これは現在の体育系大学のカリキュラムによる影響が大きいからといえます。また、スポーツトレーナーやスポーツインストラクターを目指したり、アスリートとしてより高いレベルを目指したりする人もいます。●教員・公務員●就職●大学院●プロスポーツ選手●大学編入●専門学校卒業後の進路卒業後の進路卒業後の進路

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