学びのすすめNo6_2025
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学校体育学系学びの内容 ●7おもな専攻カリキュラム・体育科教育学・体育学・児童スポーツ教育学・運動学・学校保健概論・スポーツ実技・保健授業論・スポーツ教育学 etc.【資格・進路】卒業後は学校体育や児童教育の世界へ 多くの学生は、「初等教育」(幼稚園・小学校)、「中等教育」(中学校・高等学校)、「特別支援学校」などの学校教員を目指します。教員になるためには、教職課程として必要な単位を受講する必要があり、また教育実習もあります。そして、各都道府県や私立学校による教●教育学部 学校体育の意義・目的・方法などを学習して、子どもたちへ効果的に指導する方法を身につけます。スポーツの楽しさを伝え、子どもたちに運動を通して、さまざまなことを学ぶ力を培ってもらうことが目的です。教育現場や地域社会における体育指導者として活躍することを想定し、実践的に学んでいきます。大学によって異なりますが、多くの学校では大学卒では幼稚園・小学校・中学校、高等学校(以上、一種)。短大卒では幼稚園・小学校・中学校(以上、二種)の教員免許を取得することが可能です。○スポーツ教育学 スポーツの教育的な可能性や、文化・社会に対する意味・意義について学びます。スポーツ教育の概念・歴史、外国のスポーツ教育制度、スポーツ科学とスポーツ教育学の関係など、問題を提起しながら研究していきます。ただし、近年では「体育学」と同義にみなされる傾向もあります。○スポーツ実技 学校で行う体づくり運動やさまざまなスポーツを、座学だけでなく、実践的に学習します。体育館で行う器械運動・柔道・ダンスや校庭で行う陸上・サッカーのほか、水泳なども学びます。大学によっては、スキー・キャンプなどのアウトドアスポーツを授業に取り入れているところもあります。実践を通して、子どもたちが安全かつ楽しく体づくりができるような、スポー員採用試験をへて教員となります。初等教育及び中学校の場合は、大学では一種、短大や専門学校では二種の教員免許が取得できます。 そのほか、部活動の指導・運営を教員と連携して行う部活動指導員や、子ども向けスポーツクラブのコーチなどの職業もあります。●体育学部 体育学部でも、学校体育を学ぶことができます。内容は教育学部と類似する点が多いですが、選択する学科によっては、学校体育学系を専門的に扱わない場合もあります。学校体育学系の教育学部では教育をメインに学ぶ学科が多いのに対し、体育学部では、スポーツのエキスパートを育てる、スポーツ業界で活躍できる人間を育てる、ということを目的としている学科もあり、教員になるには教職課程の単位を別に履修する場合もあります。 さらに、体育学部の場合は、小・中・高等学校の教員免許を取得できるカリキュラムがそもそも存在しないケースもあります。保健体育の教師を志す人は、取得できる資格・免許などをきちんと確認しておく必要があります。・体育学 ・スポーツ学系関連する学問系統・教育学科 ・スポーツ教育学科・こどもスポーツ教育学科 ・保健教育学科・体育学科 ・スポーツ健康学科・スポーツトレーナー学科・子ども運動教育学科  etc.おもな学 科ツ・レクリエーションの知識・技術を身につけていきます。○児童スポーツ教育学 「体育学・スポーツ科学」と「教育学・保育学」の中でも、児童期の発達段階に焦点を当て、それぞれを融合させた学問が「児童スポーツ教育学」です。児童の体力・運動能力の向上や生涯にわたる健康づくりをどうすべきか、児童が豊かな人間関係・社会性を育むにはどうすべきかなど、課題を研究します。児童スポーツ教育学がカリキュラムに組み込まれている大学では、教育活動の活性化を目指し、小学校教諭を志す学生が多いようです。〈SCHOOL PHYSICAL EDUCATION〉学問紹介教育者としての能力・技術を学び、子どもたちを育てる 学校体育学系では、「知育・徳育・体育」を理念に、子どもたちに運動を教えるための知識・技術を学びます。スポーツを教えて試合に勝つことを目的とする「コーチ」とは異なり、試合を行う過程で子どもたちに何を学ばせるかを重要視する「教育者」になれるよう、さまざまな視点から広く学習していきます。スポーツ分野の知識・技術はもちろん、教える側の人間性も問われます。 体育が子どもたちに与える影響、運動不足を解消する方法など、常に問題意識を持って学んでいく姿勢が求められます。おもな学校体育学系学部教育者として、子どもたちの心と体を育てる学校体育学系学部

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