学びのすすめNo7_2025
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デザイン系10● 学びの内容図1 デザインの分野領域平面系ビジュアルデザインその他(メディアデザインなど)小大スペースデザインプロダクトデザイン立体系総合デザイン(以下の内容を包括)い)」という要求、ニーズを満たすという目的があって描かれており、やはり美術品とは異なるものです。つまり、何かをつくるとき、そこにつくり手の思いや考えを表現するだけでなく、それが使われる目的も意識してつくることこそが、デザインというものを学ぶ際に大切なことなのです。 大学や短期大学で学ぶことのできるデザインには、さまざまな分野がありますが、それらを個別に専攻する前に、共通の課程として、平面と立体の表現方法を学びます。そこでは、手描き、グラフィック制作ソフト、CAD、写真などを用いて、デッサンやデザインの演習を繰り返し、造形力や表現力、創造的な感性、芸術的な観察眼などを磨きます。 実技以外では、デザインの基礎理論となる造形学や色彩学をはじめ、図学、デザイン学、デザイン史、美術史、美術解剖学、美術論などの関連知識を幅広く学びます。また、制作した作品のコンセプトを他人に的確に伝えるための、プレゼンテーション演習を行うこともあります。こうしたデザインの基礎力を身につけたあとに、専門分野ごとに特化して、学習を続けていくことになります。 ただ、最近は以前よりも柔軟性の高いカリキュラムを採用する学校が増えてきており、専攻外であっても自分の興味ある分野の授業を自由に選択し、幅を広げるように学べるケースも多くなっています。グラフィックデザイン(ピクトグラム)・デザイン学 ・メディア学 関連する学問系統・デザイン学科 ・グラフィックデザイン学科・産業デザイン学科 ・ビジュアルデザイン学科・建築デザイン学科 ・空間デザイン学科・環境デザイン学科 ・アニメーション学科・ゲーム学科 etc.・マンガ学科 おもなデザイン系学部●デザイン学部 デザイン活動をするために必要な知識・技術や美的感覚、デザインセンスなどを養います。具体的にはまずデザインの技術、歴史、現況、使用する素材の特性など、全てのデザイナーにとって必要な要素を学び、その後、学部ごとに設置された専門のデザイン分野に分かれ、それぞれの内容をより深く学んでいきます。 デザイン分野の分類についてはさまざまな定義がありますが、ここでは、おもなデザイン分野を大きく次の4つ̶「ビジュアルデザイン」「プロダクトデザイン」「スペースデザイン」「総合デザイン/その他」̶に分類し、それぞれに解説をしていきます(図1も参照)。○ビジュアルデザインおもな学 科・グラフィック ・イラストレーション・ウェブ ・DTP ・写真 ・映像・マンガ ・アニメ ・CG・出版・編集 etc. 平面の中の構成、色や形など、主に私たちの視覚に訴える表現であり、「デザイン」という言葉のイメージに一番近い分野です。本や広告などの印刷物、絵画や写真、映像、アニメーション、CGなどが対象となるメディアです。 この分野では、広告や雑誌など印刷物に必要なレイアウトや文字のデザイン、ピクトグラム(図記号のこと。例:非プロダクトデザイン(インテリア)・工業デザイン学・アニメ・マンガ学 etc.おもな該当分野〈DESIGN〉学問紹介美術分野との違いは、見た目の美しさに加えて実用性・快適性が大切なこと 私たちは日頃、「デザイン」という言葉を何気なく使っていますが、正確にはどういった概念なのでしょうか。デザインという言葉には、「ある対象の構成を変えて、良いものにするために工夫する」という意味もあります。例えば、真っ白な紙の上に絵筆を使って、色や図形などを美しくなるように描くことは、絵をデザインするということになります。同様に、木材のかたまりをノコギリやノミで切り出し、カタチを変え、木の彫刻や机、椅子などに加工することもデザインです。 では、デザインと美術の違いは何でしょうか。大きな違いの一つは、「使用目的」があるかないか、です。美術の場合、絵画や彫刻などは、触れた人を感動させ、豊かにする場合があります。しかし、美術品はそれ自体がなくても、私たちの日常生活には直接の影響はないものでもあります。人が生きていく上で、必要不可欠なものとは言いにくいものです。創られた目的からして、創造する人の思いや考えなどを表現することが主眼にあります。一方、家具や建築物などデザインされたものは、私たちが生活をしていく上で必要なものであり、暮らしを便利にするために作られています。また、雑誌のイラストなど、実用品とはいえないものも、編集者や読者の「こんなイラストを載せたい(見た身の回り全てがデザインの対象となるデザイン系学部

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