デザイン系学びの内容 ●11常口のマークなど)などを制作する実践手法を多く学びます。表現の形態が大変広い領域のため、習得する内容は、ジャンルによって細かく異なっています。例えば、イラストレーションの専攻では、絵画の技法などを、情報デザインの専攻では、ウェブコンテンツの制作方法やアニメーション技術を、それぞれ深く学ぶといった具合です。○プロダクトデザインおもな該当分野・工業品(インダストリアル) ・工芸品・玩具(トイ) ・宝石・アクセサリー・ファッション ・テキスタイル・バイク・自動車 etc. 主に二次元・平面の世界を扱うビジュアルデザインに対して、プロダクトデザインは、三次元・立体的なものをデザインします。工業製品や工芸品、衣類、着衣品、乗り物など日常生活と密接に絡んだものが多く、デザイン対象の「使用目的」がより明確な分野です。 実習では、スケッチや設計図の執筆を繰り返しながら、最終的に品物を実際に制作します。その際、椅子なら座りやすさ、スプーンなら持ちやすさ、すくいやすさといったような使いやすい設計ができるよう、人間工学やユニバーサルデザイン(文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報のデザイン)なども勉強します。その他、扱う素材の性質や特徴、工業品・工芸品の歴史や変遷などについても学びます。○スペースデザインおもな該当分野・インテリア ・エクステリア・ディスプレイ ・住宅 ・庭園・環境 ・都市 etc. 住宅やお店の内装や庭などの建物関係から、公園や都市全体まで、主に空間(スペース)に関係したものが対象となるデザインです。美術・デザイン系以外にも、工業・建築、家政、農学・環境系の学部・学科で学ぶこともできます。 インテリアデザインやディスプレイデザインなどのような、個々の建築物がメインの分野と、都市・環境などの大規模なランドスケープ(風景)デザインでは、専攻する内容も異なります。どちらもグラフィックソフトやCADなどを使い、人が暮らしやすい空間演出(空間デザイン)について学ぶことは同じですが、前者は人と空間の関係性がより密接な空間の演出方法を、後者はより広いスケールが対象の空間演出を習得します。 学習面では、建築設計学、構造学、材料学、色彩学、照明学、建築環境論、都市文化研究などについて学びます。○総合デザイン/その他・情報 ・ライフスタイル・キャリア ・コミュニティ・インスタレーション・メディアアート ・ゲーム・インタラクティブ etc. ここで紹介するものは、今までの三つとは大きく異なり、組織の制度、人生設計のプラン、地域や社会のあり方など、目に見えないルールやシステム的なものをデザインします。一見するとあまり「デザイン」という感じはしませんが、実はほかのデザイン分野とも深く関わっています。例えば、生活・社会系のデザイン学科では、暮らしに関わるインテリアや工芸、環境などのデザインについて学びつつ、それらとは別にライフデザインやコミュニティデザインの理論を学ぶ講義がある、といっゲーム制作会社、工業製品・工芸品・玩具などのメーカー系の会社まで、デザイナーが求められる分野は多岐にわたります。 また、会社で何年も経験と実績を積めば、後に独立して自分の事務所を立ち上げたり、事務所を持たずに、フリーで企業と契約を続けるなどの選択肢も出てきます。 資格関連では、建築士やインテリアコーおもな該当分野【資格・進路】幅広い企業から求められるデザイナー 大学や短期大学でデザインを学んだ人の多くは、卒業後、デザイン分野に関する企業を目指します。デザイン市場は、大きな成長はありませんが、落ち込むこともなく、需要が常に安定して推移しています。グラフィックや建築・インテリアなどのデザイン事務所をはじめ、出版社、ウェブ制作会社、放送局、映像制作会社、アニメ制作会社、た具合です。 さらには、立体物や音楽を含めた空間全体のアートを作り上げるインスタレーションデザイン、電子・情報系の媒体を積極的に用いたメディアデザインなど、各領域の要素が複合的に絡んだジャンルがあります。コンピュータ系のゲームデザインも、このあたりに該当します。ディネーター(プランナー)、造園施工管理技士系などは、在学中から取得を目指せば、建築・環境・インテリア系の職業を目指す上でプラスになるでしょう。美術系分野と共通するものでは、美術系教員や学芸員などがあります。●造形学部 芸術のうち、造形系の美術やデザイン、アート分野を専門的に学ぶことを目的とした学部です。芸術家、造形作家や彫刻家などの養成等を行います。●デザイン工学部 デザイン工学の教育・研究を目的とした学部です。主に工業系のプロダクトデザインや、コンピュータを扱った情報デザインなどを学びます。●メディア学部 ゲーム制作、映像制作、CGデザインやWebデザインなど、主にコンピュータなどのデジタルメディアを用いたり、それらに関連したデザイン分野の技術や知識を身につけることを目的としています。 スペースデザイン(建築・ガーデン)
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