学びのすすめNo8_2025
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17【資格・進路】卒業後は社会貢献できる予防医学の専門家を目指せる! 保健衛生学系の卒業後の進路には、保健師や助産師の道があります。 人々の健康をサポートする保健師は、おもに保健所や役場、保健センターなどで活躍できます。産業保健師の場合は一般企業、学校保健師の場合は学校の保健室などがお健康全体に関係する分野 保健衛生学系では、病気を含む人間の健康全体に関係する分野を対象に学びます。医学・生物学的な研究に、社会学・心理学・福祉学などの視点を加え、体系的に研究します。また、精神面のケアについても学び、人々の健康管理や維持・増進を図る学問系統です。 保健衛生学系では一般的に、低学年で基礎科学・医学・生命科学の基礎分野を学び、年次が上がるにつれて資格関連の専門教育に移行します。また、すべての年次を通して、衛生学や公衆衛生学・保健学を中心に幅広く学んでいきます。もな就業場所です。保健師の有資格者は、教育委員会に申請して養護教諭二種免許状取得や、第一種衛生管理者の資格取得など、進路の幅を広げることも可能です。 妊婦の健康と胎児の誕生をサポートする助産師は、妊娠時の保健指導、出産介助、●保健看護学部 保健看護学の基礎・応用とさまざまな教養を学ぶ学部です。豊かな人間性と倫理観を育み、先進的かつ高度な医学・看護・健康などに関する専門知識と技術を身につけます。 また、看護実習では、事例を交えて最新の専門知識を習得し、保健看護に欠かせないコミュニケーションスキルも身につけます。 最終的には、日々進歩する科学・技術の進展に注目し、健康・福祉に関する社会のニーズに柔軟かつ創造的に対応できる人材となることが目標です。卒業後は、看護師・保健師・助産師などを目指すことが可能で、幅広いフィールドでの活躍が望めます。 ただし、保健師・助産師の受験資格取得方法が大学によって異なる点に注意が必要です。現在は保健師養成課程が必修ではなくなっているため、保健師や助産師を目指す人は、保健師・助産師に関する学問を履修できるか、あるいはそれらを学ぶための学科が設置されているか、事前に調べておく必要があります。○衛生学 予防医学、疫学、食品衛生学、中毒学に関する分野を学びます。また、地球環境問題と疾病の関係性など、人々の健康の維持・増進や、疾病を予防する手段なども学びます。○公衆衛生学・保健学 医学関連領域や社会学的領域から、集団の健康維持・増進、疾病予防などを・保健看護学部・看護学部おもな学 部・保健衛生学科 ・保健学科・看護学科 ・人間看護学科 ・保健学類 おもな学 科学ぶ学問です。ここでは、保健・衛生・医療を中心に、人口問題や行政、国際保健といった幅広い分野の知識を習得していきます。○予防医学 病気を未然に防ぐための方法を研究する学問です。生活習慣を見直し、心身の不調を改善する身体づくりを目指します。加えて、身体的・精神的健康の増進や延命に関することも学んでいきます。病気の予防に限らず、病気の症状を抑えること、病気の進行を遅らせること、一度治った病気の再発を防止することも予防医学の領域です。○疫学 集団における疾病の分布と発生原因を学ぶ学問です。疾病の頻度や健康との関連性を追究し、有効な対策があるかなども学修していきます。●看護学部 医療の専門知識を学び、実習を通して看護の技術力を高めます。看護学だけでなく、生命の尊厳を考える倫理学、自然に対する洞察力を高める環境学なども学び、総合的な医療提供や看護ができるよう目指します。 看護学部では、保健看護学部とほとんど同じ分野を学びます。しかし、看護学部と保健看護学部の大きな違いは、ほとんどの保健看護学部が保健師・助産師課程(学科)を設置しているのに対し、看護学部では必ずしも保健師・助産師に対応した学問を学べないという点です。そのため、多くの学生は将来的に看護師を目指します。新生児ケアを中心に、保護者の育児相談や指導、性に関する相談や指導、不妊治療相談なども行います。多くの人は医療機関で活躍していますが、経験を積んで助産院を開業することもできます。そのほか、看護学系同様、看護師の道に進むことも可能です。・保健看護学科etc.おもな専攻カリキュラム【衛生学系】・予防医学 ・疫学 ・食品衛生学・中毒学 ・感染症学 ・医学統計学【公衆衛生学・保健学系】・保健学 ・環境保健学 ・保健栄養学・医療倫理学 ・臨床検査技術学〈hygiene〉学問紹介予防医学の視点から「人の健康」管理・維持・増進を図るおもな保健衛生学系学部保健衛生学系学部

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