〈支援金額〉●授業料・入学金世帯収入の要件で第1区分になった場合は入学・在籍する教育機関の授業料と入学金が原則として全額免除されます[表1]。●給付型奨学金学生生活を送るために必要な生活費をまかなえる金額が支給されます。教育機関の種類と設置者のほか、自宅から通うか/自宅外から通うかによって支給額が変わります[表2]。また生活保護世帯や児童養護施設からの通学、里親等のもとで養育されていた者に限り、増額給付もあります[表3]。〈要件〉●世帯収入に関する要件住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯が対象です。世帯年収に応じて段階的に第1〜第3の区分に分かれ、支援額が変わります[図1]。住民税非課税世帯は第1区分です。それに準ずる世帯は実収入ほか世帯人数や構成も考慮され、どの区分に該当するかが判断されます。●人物に関する要件進学前に求められる要件は「明確な進路意識(進学目的)」と「強い学びの意欲」です。学習成績の状況(旧評定平均値)が低い(3.5未満)場合も、レポートや面談を通じて進学や学習への意欲が認められれば、要件を満たしていると判断されます。ただし進学後の学習状況が望ましくない場合は支援が打ち切られるため、注意が必要です。なお授業料・入学金減免と給付型奨学金は、どちらかだけを選択することはできません。23[表1]短期大学における授業料・入学金減免の上限額〈昼間制〉国公立入学金授業料170,000円390,000円[表2]給付型奨学金の給付額(年額)(住民税非課税世帯)①自宅生国公立大学・自宅外生短期大学・専門学校私立②自宅生自宅外生[表3]生活保護世帯自宅生や児童養護施設等入所通学者・里親等の もとで養育されていた者への給付特別金額生活保護世帯・児童養護施設入所通学者・里親等のもとで養育されていた者国公立自宅生私立私立入学金授業料250,000円620,000円年間350,400円(月額29,200円×12)年間800,400円(月額66,700円×12)年間459,600円(月額38,300円×12)年間909,600円(月額75,800円×12)年間399,600円(月額33,300円×12)①と比較:年額49,200円、月額4,100円高い年間510,000円(月額42,500円×12)②と比較:年額50,400円、月額4,200円高い[図1]第1区分▶年収目安約270万円(非課税)両親、本人、中学生の4人世帯を想定した場合の年収目安。基準を満たす世帯年収は家族構成により異なります。※進学希望者が該当する区分は、JASSO(日本学生支援機構)が運営する奨学金申し込み専用サイト「スカラネット」に設置されている「進学資金シミュレーター」>「給付奨学金シミュレーション(生徒・学生の方向け」で調べられます。住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯の学生(第1区分〜第3区分)上限額支給給付型奨学金授業料・入学金全額免除減免第2区分第3区分1/3支給約300万円約380万円2/3支給2/3免除1/3免除高等教育の修学支援新制度について新制度の要点は「授業料・入学金の免除または減額」「給付型奨学金の支給」です。全国の大学・短大・専門学校のうち制度の対象校に進学する場合、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯など要件を満たした人には、授業料や入学金の免除・減免、給付型奨学金の拡充が適用されることになります。免除・減免と給付は同時に受けることができます。●2024度より支援対象が拡大します!多子世帯の中間層、理工農系の中間層にも支援対象を広げ、現行の世帯年収380万円程度が600万円程度まで拡大します。授業料・入学金の免除・減免+給付型奨学金の支給は返済不要です。詳しくは、文部科学省特設HP「学びたい気持ちを応援します」で確認してください。高等教育修学支援新制度の概要〈支援内容〉授業料・入学金の減免と給付型奨学金の支給が同時に受けられます。支援の対象については世帯収入と学生個人に関する要件が求められます。
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