看護・医療の現場を支える人たち47「ことば」のスペシャリスト言語聴覚士(ST)歯や口周辺の様々な疾患をケアする多岐にわたる視能検査の専門家視能訓練士(CO)義歯を作成、修繕する専門技術者どんな仕事? 言語障がいや難聴、失語、言語発達の遅れなどコミュニケーション機能に障がいを持つ人に、専門的な訓練・指導をして機能の回復を図るのが言語聴覚士(スピーチセラピスト)です。ことばの障がいはさまざまな原因で起こり、対象も乳幼児から高齢者までと広範囲にわたります。文部科学省では、震災により被災した児童や教職員等のケアのため、限定的ではありますが外部専門家として言語聴覚士等の活用を実施した例もありますから、今後も活躍の場は広がっていくでしょう。つくには? 文部科学大臣または都道府県知事指定の養成期間で3年以上必要な知識と技能を習得した後、国家試験に合格することで資格を取得できます。病院や診療所のほかにも、福祉施設や保健所などでも活躍できます。 言語聴覚学科 など関連学科どんな仕事? 口腔内の健康を保つために、むし歯や歯周病をはじめとした歯科疾患を防ぐ「歯科予防処置」を施し、正しい生活習慣やセルフケアの方法を身につけるための「歯科保健指導」を行うのが歯科衛生士の主な仕事です。歯磨き指導を中心とした歯口清掃法の指導のほか、食べ方や噛み方を通した食育支援、高齢者や要介護者の咀嚼や飲み込み力を強くする摂食・嚥下機能訓練なども行います。つくには? 歯科衛生士になるには、歯科衛生士国家試験に合格する必要があります。高校卒業後、大学、短大、専門学校等の文部科学大臣または都道府県知事指定の養成施設で3年以上学び、必要な知識と技能を修得することにより受験資格が得られます。または、外国の歯科衛生士学校を卒業するか外国の歯科衛生士免許を取得し厚生労働大臣の認定を受けると、歯科衛生士試験が受験できます。一般財団法人歯科医療振興財団 TEL:03-3262-3381関連学科 歯科衛生士科 など公益財団法人医療研修推進財団 TEL:03-3501-6515どんな仕事? 視能訓練士(Certified Orthoptist)は、眼科などで医師の指示のもと、視能検査を行うとともに、斜視や弱視を改善するためのリハビリなどを行う仕事です。視能検査は、視力検査、屈折検査、眼圧検査、視野検査、眼底・前眼部の写真撮影と解析、角膜形状検査、電気生理検査、超音波検査など、多岐にわたります。超高齢社会で視機能に異常をきたす事案も増えており、需要が予測されます。つくには? 視能訓練士の仕事につくには、視能訓練士の国家試験に受験し合格しなければなりません。大学・短大・専門学校などの視能訓練士養成施設に入学して、3年以上学ぶことで受験資格が得られます。あるいは、看護師や保育士の養成機関で指定科目を修了した者であれば、視能訓練士養成施設で1年以上必要な知識や技術を修得すれば受験資格を取得することができます。関連学科 リハビリテーション学科 などどんな仕事? 歯科技工士の仕事は、歯科医師の指示のもと歯の詰め物や入れ歯・差し歯などの歯科補綴(てつ)物を作ることです。患者さん一人ひとりの歯並びや色・形に合わせ、すべて手作業で製作するので、高度な造形技術や審美感覚はもちろん、材料についての豊富な知識も必要です。また、歯列矯正装置の作成や修理などを行うことも、歯科技工士の仕事のひとつです。つくには? 歯科技工士になるには、歯科技工士国家試験に合格する必要があります。受験資格を得るには、高校卒業後、大学、短大、専門学校等の文部科学大臣または都道府県知事指定の養成施設で2年以上学び、必要な知識と技能を修得しなければなりません。または、外国の歯科技工士学校を卒業するか外国の歯科技工士免許を取得し厚生労働大臣の認定を受けると、歯科技工士試験が受験できます。関連学科 歯科技工士科 など厚生労働省医政局医事課 TEL:03-5253-1111㈹一般財団法人歯科医療振興財団 TEL:03-3262-3381歯科衛生士歯科技工士
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