どんな仕事? 日本のニュースを外国語に訳すのが放送通訳士の仕事です。通訳の方法は「同時通訳」と「時差通訳」です。あらかじめわかっているニュースなどの場合は、テレビ局にニュースが届き次第翻訳し、ニュース映像に合わせながら翻訳した原稿をもとに通訳します。これが時差通訳です。 しかし、自然災害や事件、事故など予想もつかないような出来事など、少しでも早く視聴者に届けたいニュースは、同時通訳で行われます。かなり高度な技術と多くの知識が必要なうえに、生放送に対する冷静さ、一般の視聴者にわかるような表現力が必要です。関連学科関連学科外国語学科 などどんな仕事? 主な活躍の場は、プロスポーツの大会や国際大会で、外国人の監督やコーチ、選手、審判員などの通訳をします。時には通訳だけでなく、海外からのスポーツ選手の契約書の翻訳、ビザの取得、さらには私生活のお手伝いにまでおよぶこともあります。 スポーツ通訳はその競技についても詳しくなければなりません。日常会話だけでなく、的確な通訳をするためにそのスポーツ特有の単語や言い回しも覚える必要があります。つくには? 求人が公になることが少なく、専属契約を結んだ人や競技に詳しい少数の人にしかなかなかチャンスがない分野ではあります。英語はもちろんのこと、そのほかの言語も修得し、人脈を開拓しながら、自己アピールをしていくことが大切でしょう。国際コミュニケーション学科 など関連学科どんな仕事? 企業内の通訳から、国際会議、講演会、シンポジウム、学会などさまざまな会議での通訳を「会議通訳」と言います。会議通訳は「同時通訳」と「逐次通訳」のどちらかで行われます。同時通訳の場合、たいへんな集中力が必要であるため、2〜3時間の会議ではチームを組んで交代で通訳をしたり、発言者ごとに通訳を分担したりして行います。 一方、講演会など、話し手が少なく聞き手が多い場合には、逐次通訳が用いられます。同時通訳より多少通訳に時間をかけることができる分、正確さが求められます。どんな仕事? 法廷通訳とは主に裁判の場での通訳ですが、仕事は広範囲にわたり、弁護士が被告人に面会するときの通訳、裁判中の裁判官、被告人、弁護人、検察官、証人などの通訳も行います。裁判の前には起訴状のコピーなどの資料が渡されるので、裁判当日までの間に目を通して準備をします。よって法律に関する専門的な用語や知識も身に付けておかなければなりません。 また、直接的に裁判にかかわる立場であり、互いの言い分を伝える立場であるということを考えると、通訳者の発言はとても重要なものになります。通訳者の伝え方、表現の仕方で裁判の結果に影響を与えることにもなりかねません。したがって、法廷通訳は公平な立場で、細かい点にまで注意を払って正確に通訳する必要があります。関連学科 外国語学科 など外国語学科 など専門的な会議ほど実力が必要通訳の仕方で裁判の結果にも影響分かりやすい表現で最新ニュースを伝える求人が公になることが少ない狭き門48翻訳・通訳の仕事を支える人たち会議通訳士法廷通訳士放送通訳士スポーツ通訳士
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