アーティストを支える仕事45どんな仕事? アーティストのファンクラブの運営を担当します。会員名簿や会費入金状況の管理をはじめ、問い合わせのメールや電話の対応を行います。また、記念品やファンクラブの会報も制作します。会報は自社で制作する場合と、制作会社に依頼する場合がありますが、進行管理が大きな役割となります。印刷後の発送業務もあります。定期的に会報の制作、発送を行っているファンクラブは退会率が低いといわれていますので、会報の内容だけでなく、運営管理も重要な仕事です。どんな仕事? コンサート会場やファンクラブ会報で販売する、アーティストのオリジナルグッズの制作を担当します。限られた予算の中で何を作るかを選定し、グッズの制作業者と打ち合わせ、デザインの考案、製品完成までの進行管理を行います。コンサートツアーに同行し、会場で販売、売上金の確認まで担当する場合もあります。アーティストの中にはグッズにこだわりを持っている人もいるので、意向をいかに再現するかを業者に伝えるのが大変なこともあります。またツアー中は、在庫管理と追加発注などの調整手どんな仕事? アーティストがCDを発売し、音楽配信などを行うと、発売から半年〜1年後に原盤印税と、JASRACなど著作権管理事業者から著作権使用料が支払われます(27ページ参照)。アーティストと印税分配の契約がある場合、契約に基づき印税の再分配をしなければなりません。その確認や計算、支払い手配などを行います。またカラオケ印税などの支払いを受けたものの再分配が必要な場合、同様に計算と支払い手配を行います。音楽プロダクションでも原盤制作会社や音楽出版社をグループで持っている場合つくには? 音楽プロダクションに入社、またはファンクラブ運営会社に入社します。アルバイトやボランティアスタッフが出入りするファンクラブもあり、そこでの仕事ぶりで入社できる場合もありますので、まずは行きたいアーティストのファンクラブに問い合わせてみましょう。 会報を自社制作する会社の場合、DTPの技術や印刷に詳しい、イラストが得意などのスキルが活かされることがあります。配も重要です。つくには? コンサートグッズも重要な売上要素になるので、いかにいい商品を作るか、ファンに買ってもらえるかが重要です。 紙の印刷物や布製品が主な商品になるので、印刷やアパレル製造の知識があれば業者との折衝に役立ちます。グッズ制作だけでなく、他の業務と兼務で音楽プロダクションに入社するケースと、グッズ制作を行う専門の企業に入社してプロダクションに提案するケースがあります。は、契約に基づいた印税分配がありますので、その確認業務や使用許諾も行います。つくには? レコード会社には著作権印税を管理分配する部署があり、専任のスタッフが従事しています。知的財産管理技能検定という国家試験があり、3級は受験可能です。音楽プロダクションの印税管理は経理などで行っている場合もあります。現在は音楽業界にかぎらずメーカーでも知的財産管理の知識が必須になっていますので、専門学校などで学ぶ機会があれば、ぜひ身につけたいところです。アーティストグッズ制作スタッフアーティストとファンとのかけ橋ファンクラブスタッフライブ会場の拡大で大きな収入源として強化進む印税の分配にかかわる業務を行う印税管理者
元のページ ../index.html#45