つくにはBooksNo9_2025
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栄養の現場を支える人たち29どんな仕事? 食品メーカーや大学、研究機関などで、新しい食材や食品の研究・開発や、食品の生産・管理を行います。新商品の企画・開発の場合は、市場調査に基づいて顧客層を絞り込み、試作・試食を繰り返して新しい味を作り上げます。さらに、コストや生産ラインの調整といった課題をクリアしながら商品化をめざします。栄養、食品管理、化学、農業、水産業など、「食」に関わるさまざまな分野の専門家が揃っています。つくには? 特に資格は必要ありませんが、研究職なので高度な知見と専門スキルが要求されます。食品学や栄養学、衛生学、また、商品化のための企画やリサーチ、バイオテクノロジーや醸造技術などの専門知識を学ぶ必要があります。卒業後は、食品メーカーの研究開発部門などに進むのが一般的です。関連学科工学技術科 などどんな仕事? 食育インストラクターとは、人々がより良い食生活を送れるようにアドバイスを行ったり、正しい食品の選び方や調理方法に関する知識を広めたりする「食」のスペシャリストです。活躍の場は、食品会社や外食産業に勤めるほか、フリーの食育インストラクターとして企業に出向き、食生活のアドバイスやカウンセリングを行うなど多岐にわたります。つくには? 食育に関する知識、また、その知識をわかりやすく伝えるための技術を身につける必要があります。NPO日本食育インストラクター協会が実施する資格を取得しておくのも有用です。関連学科イフデザイン総合学科 など食品学科、バイオテクノロジー科、生命健康栄養学科、フードビジネス学科、ラ栄養学科、栄養士科、調理師科 などどんな仕事? 介護を必要とする人の身体状態に適した食事作りの専門家です。具体的な仕事内容は、要介護者や障がい者に対して介護食や一般食の調理を行ったり、施設利用者が食べやすく、好みに合った味付けや栄養補給に対応したりすること。高齢化が加速するなか、ますます需要は高まると予想されます。つくには? (公社)全国調理職業訓練協会に加盟する調理師養成施設が個別に講座を開催し、修了者には審査を経たうえで、同協会から「介護食士(1〜3級)」の認定証が与えられます。講義では、医学的基礎知識、栄養学、食品学、食品衛生学などを学び、調理実習では、日常食から介護食、病態食まで要介護者に適した調理技術を学びます。資格取得後は、病院や福祉関連施設、飲食業や企業などで介護食の調理に従事する道があります。関連学科どんな仕事? スポーツ選手を食事の面から支える栄養士で、ニュートリション・コーチとも言います。担当する選手のスポーツや体質の特性により、必要となる栄養素は異なります。体の仕組みと働き、そこに栄養がどう関わっているかを考慮しながら献立を作成します。体作りの基礎となる栄養サポートが重要視され、トップアスリートには専属の栄養士がついている場合も多いです。つくには? (公社)日本栄養士会および(公財)日本スポーツ協会の共同認定「公認スポーツ栄養士」の資格を取得することが第一歩。公認スポーツ栄養士の資格を取得するためには、スポーツ栄養指導経験、養成講習会の受講、実技・実習などが必要です。また、講習会受講のためには、管理栄養士の資格を取得しているなど条件があります。関連学科栄養士学科、管理栄養士専攻、健康スポーツ学科、スポーツマネジメント学科、ヘルスケア栄養学科 など他にもあるよ!食育に関する資格食生活アドバイザー®【FLAネットワーク®協会】食育コミュニケーター【日本食育コミュニケーション協会】食育指導士®【日本食育協会®】 etc.介護食士食品研究・技術者介護食作りのエキスパート選手を「食」で支えるスポーツ栄養士専門知識と創造力で新しい味を生み出す“正しい食育”の伝道師食育インストラクター

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