大学生・専門学校生の1週間
阿佐ヶ谷美術専門学校 デザイン学科 リビングプロダクトデザインコース 3年生
関 凌太さん
1週間のスケジュール
スケジュールについて
ご記入いただいたスケジュールは何年生の時のものですか?
3年生前期のものです。
作品制作について
課題はどの程度出されるのか教えてください。
リビングプロダクトデザインコースの教室には一人ずつの作業机があります。
週に4〜5個の課題が同時に出されることもあります。それぞれの課題のテーマに合わせて調査を行い、作品づくりへのアプローチを模索します。自身に経験のないテーマもあるので、関連する場所に行ったり、本や資料を調べ、それぞれの要素に分解して問題を抽出します。「デザインで解決できる部分」と「解決できない部分」の判断をし、自分がどこを深掘りしていくのかを探っていきます。そこから、「手書きのスケッチ」や「3DCAD」を用いて、自分のイメージを視覚化していきます。実際のカタチになってきたところで、人に見せて意見を聞きながら検証を重ね、制作を行っています。
授業について
リビングプロダクトデザインコースでの印象的な授業はなんですか。
3D CADソフト AUTODESK Fusion 360で制作
アサビに入って、3D CADに初めて触れたのが印象的でした。入学以前は、美術の経験が少なかったのですが、デジタルの手法を使うことで、自分のイメージを人に共有するハードルが下がりました。新しい言語を習得した感覚で、新鮮だったことを覚えています。また、アドバンスデザインの授業も印象的でした。1年間を通して、自分が欲しいものではなく、人が必要とするものをデザインする「広い視野」を持つことを教わりました。社会には多様な人がいるので、カッコ良いばかりがデザインじゃないと学ぶことができました。
授業時間以外の活動について。
オンラインイベント「Fusion 360 Virtual Academic Design League」に参加して、グループで制作した作品
メーカー公認の3D CADソフトのオンラインイベントに参加しました。これは9ヶ月の期間、学生同士でチームを作り、3D CADのスキルを高めながら、出されたテーマで制作を行うコンテストです。学外の人との共同作業を通じて、互いに刺激を受けながら自身の知識を深める事ができました。また、授業課題の制作は自分のペースですが、学外でのチーム作業は社会での実践に近く、大きな収穫になったと思います。互いに時間を捻出しながらチームで協力し、コンテストでは総合優勝を果たすことができました。
高校生へ
未来のクリエイターにメッセージをお願いします。
アドバンスデザインの授業課題を日本デザイン学会主催「学生プロポジション」に出展。プロのデザイナーの前でプレセンテーションをしました。
自分の高校はいわゆる進学校だったので、先生は大学進学を薦める環境でした。当時は専門学校という選択肢は無く、周りの同級生と同じように大学へ進学しました。大学1年次、改めて自分がやりたいことを模索した時、専門学校は先生との距離も近く、より実践的な知識を学びやすい環境であると考え、大学を中退しました。実際に専門学校に入ってみると、規模も小さく授業時間も長いですが、その分、先生や友人との距離も近く、身になった学びが多いように感じます。
私は社会に出る時、どこの出身であるかを伝えることよりも、自分には何ができて、どんな人間であるかを伝えることが大切だと思っています。学校名や周りからの評判に捉われず、自身の個性を磨ける環境に身を置くことを薦めたいです。