建築と土木は、大きな分類では「建設業」となります。おもに建築物を作る仕事ですが、土地の掘削や地盤の改良なども含まれます。
日本の国内総生産の10%を占める非常に大きな業界ですが、近年は人が足りていません。高齢化も進んでいるので、建設業界の活性化には若い世代の雇用増加が重要な鍵となります。したがって、多くの企業では、労働時間、給与水準、福利厚生などの改善が進められ、働きやすい環境を作る努力がなされています。
建物の設計図を作り、設計監理を行う仕事です。建築法を考慮した構造設計、また電気や空調などの設備設計も担当します。建築士になるには国家資格が必要です。
建築工事や土木工事で、いつまでにどの工事が必要なのかを決定し、人や資材を手配、完全管理など、工事全体の進行を取り仕切る司令塔です。
工事全体をまとめるのが施工管理の仕事です。現場監督と似ているところもありますが、施工管理は工事の予算を管理するなど、大きな視点で工事に携わります。また「施工管理技士」という国家資格があり、取得すると高い評価につながります。
高所での作業のエキスパート。建設作業に必要な足場を組むことが仕事です。高層ビル建設のとき必要なタワークレーンの組み立て、さらにビルの鉄骨をくみ上げるのもとび職の仕事です。
建設予定地の造成や道路工事、河川の整備、ダムの建設、トンネル掘削といった土木工事の現場で働きます。掘削機械やロードローラーといった大型特殊車両も扱います。
樹木の植え付けや管理をはじめ、フェンス、石の設置、エクステリア全般の作業を行うのが造園士です。国家資格の造園技能士を取得すれば、造園技術のエキスパートとして認められます。
塗装工は、建物や素材を美しく見せるほか、水分の侵入を防いだり紫外線から守ったりするさまざまな塗料を使い分け、塗装を施す仕事です。
建築工事においてコテを使って内装を塗る職人のことをいいます。タイルを貼ったり、レンガ・ブロックを積んだり、コンクリートの床仕上げなども行います。
「大工」はおもに木造建築物を作る職人を指します。専門的なもので、寺社仏閣専門の「宮大工」、ツーバイフォー工法を扱う「ツーバーフォー大工」、鉄筋コンクリートの型枠を組み立てる「型枠大工」などの職種があります。