ピアノ調律師
どんなピアノでもベストコンデションに保つチューニングドクター
ピアノの音を正しく調律する専門家
ピアノ調律師ってどんな仕事?
音楽的原理に基づく基本的な音程をつくる作業や「整調」「整音」が主な仕事
ピアノ調律師とは、ピアノの音を正しくチューニング(調律)する専門家です。コンサート用のグランドピアノから家庭用のアップライトピアノ、学校や音楽教室のピアノまですべてのピアノが対象です。ほとんどの楽器のチューニングは演奏者自身がおこないますが、ピアノにだけ調律師という特別な職業があるのは、他の楽器にくらべてピアノの構造が非常に複雑であるためです。
仕事内容は、音楽的原理に基づく基本的な音程をつくる作業と、ピアノがベストコンデションで音を出すための「整調」、イメージ通りの微妙な音をつくり出す「整音」などです。調律師になるためには高度な技術が必要で、手先の器用さや音を完璧に聴き分ける耳の良さが必須とされています。
ピアノ調律師のほとんどは、ピアノを製造している楽器メーカーや楽器販売店に勤務しています。また、独立して自営するケースもあります。なお、コンサートチューナーと呼ばれる人は、コンサートにおける調律の専門家で、有名ピアニストと専属契約を結ぶケースもあります。
ピアノ調律師になるには?
日本には約4,000人のピアノ調律師がいるといわれています。ピアノ調律師になるには、ピアノの構造から理解しなければならないので、独学では難しく、音楽系大学や専門スクールの調律科や、大手ピアノメーカーの養成施設などに入学して、知識と技術を修得することが必要です。
●収入は?
まず楽器店の社員として働き、経験を積み、より高い技術を身につけて独立する人も多いです。フリーの場合、平均月収は30万円から40万円。
●労働条件は?
フリーの場合、仕事の時間は相手次第。平日の夜や土日・祝祭日に働くケースも多くあります。
●将来性は?
ピアノ人口はやや減少気味ながら、調律の必要性は変わりません。演奏者の信頼を得られれば将来的に安泰と言えるでしょう。
ピアノ調律師を目指す系統・分野の学部・学科
- 大学・短期大学 芸術系統
- 専門学校 音楽分野
- ピアノ調律科 など
こんな人にピアノ調律師は向いている
- 幅広い音域を聞き分ける力
- 何事にもこだわりを持つ方だ
- 集中力がある
- ピアノへの愛情や、使う人への思いやりを持てること