水産技術者

水産資源を保護・有効利用

養殖も高度テクノロジーで

水産技術者ってどんな仕事?

健康意識の高まりから注目される水産資源を研究・技術開発
魚介類や水産加工品は、昔から日本人にとって貴重なたんぱく源。とくに最近は、健康意識の高まりから、その栄養的な価値が見直されています。こうした水産資源を保護し、有効利用するために、研究や技術開発をおこなうのが、水産技術者です。水産技術者の仕事は漁業、養殖、水産加工の3分野から成り立っています。
このうち漁業の分野は、能率的な漁労法や漁場の開拓、漁労機械や海洋調査器具の開発・改良などをはじめ、人工衛星を利用した航法システムの開発や、音を使って魚を集める海洋牧場の研究などもおこなっています。
養殖の分野では、魚介類・海藻類などの水産資源を人為的に育てる技術の開発や、そのための環境造成・改善などのほか、バイオテクノロジーを応用し、オスをメスに変える養殖技術の開発などもあります。
水産資源は全体に減少しています。かつて水産資源が豊富だった時代は、とる漁業が中心でしたが、これからは魚を保護するとともに、人工的にふやしながら計画的に漁業をおこなうことが重視されています。とる漁業からつくり育てる漁業への転換です。
水産加工の分野では、たんぱく源としての水産物の効率的な加工や保存の仕事を受けもちます。

水産技術者になるには?

活躍分野は、公務員から漁業・水族館など多岐に渡ります

水産技術者の活躍分野は幅広く公務員(水産職)として従事する場合は、水産庁の水産研究所、都道府県の水産試験場などがあります。

また、民間では、漁業共同組合、栽培漁業センター、水産食品会社、食品加工会社、商社、漁具メーカー、計器メーカー、飼料会社、製薬会社、民間の水族館などに進出しています。

水産技術者の職場は、沖合や海底などの海洋へとフィールドが広がる傾向にあります。海で調査活動などができるように海技従事者の免許や、潜水士などの資格があると有利です。また、調査結果の情報処理や漁業安定経営に必要なコンピュータ技術も修得しておくとよいでしょう。

水産技術者を目指す系統・分野の学部・学科

  • 大学・短期大学 農学系統
  • 専門学校 環境分野
  • 水産学部 海洋学部 農学部 水産大学校 など

こんな人に水産技術者は向いている

  • 海が何よりも好きで、海洋生物の生態や保護に関心がある
  • ひとつのテーマを地道に追う忍耐力がある
  • チームワークを大切にしている
  • 物事をよく観察する方だ

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