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自らの感性を作品、あるいは商品として表現する
芸術系には大きく分けて4つの系統があります。芸術的価値を追求し、作家の個性や創造性を発揮する美術・造形系、身の回りのすべてのものの美しさと実用性を考えるデザイン系、かたちのない「音」の芸術で人の心に訴えかける音楽系、自らの肉体を使って表現する舞台・演劇系です。芸術家を志すのであれば、幅広い表現力や技術力はもちろん、日常生活の中に潜んでいる「美」を見つけ出す鋭い感覚も求められます。
美術・造形系
この系統では、芸術分野のうち美術分野における知識と技術を身につけます。絵画や彫刻などの作品を通じて、自らの感性を磨いていきます。また、過去の芸術作品を生み出してきた多種多様な技術・技法、画材などの材料、作品の生み出された時代背景などについて造詣を深め、制作者の視点で研究します。そうして得たものは、自分自身の創作表現に活かすことができます。デッサンなどまず基礎的な表現力をつけてから、分野ごとのさらに高度な表現方法に取り組んでいきます。
美術学
絵画・彫刻・版画など、色や形を駆使して表現活動を追究する学問です。
書道学
本来伝達手段として記号化された「文字」を表現手段とする学問です。
工芸学
「芸術」「実用」を軸に、工芸品を研究・制作します。
芸術理論学
「芸術」と「美」について、理論的に考察し、総合的に理解します。
デザイン系
デザインと美術との違いは、前者は問題の解決手段であり、後者は表現活動です。デザインでは、見た目の美しさや芸術性に加えて、実用性や快適性があることが重要です。デザインの対象になるのは身の回りのすべてのもので、出版・広告から、工業、衣服、環境・空間・建築など多種多様です。デザイン系の学部では、デザイン活動をするために必要な知識・技術や美的感覚、デザインセンスなどを養います。まず、すべてのデザイナーにとって必要な要素を学び、その後専門分野に分かれます。
デザイン学
広告から建築まで、商業的・実用的な創作物を追究する学問です。
アニメ・マンガ学
手描きの作品からCGを駆使したものまで、感性やストーリー表現を磨き上げます。
写真学
風景の一瞬を切り抜き、そこからメッセージの伝達を考えます。
映像学
映像の持つ力を引き出し、その伝達力や作品性を養います。
音楽系
学問としての音楽は、歌を歌ったり楽器を演奏したり、曲を作ったり指揮をしたりといった音楽活動をするための技術や理論から、音楽要素のある表現活動まで、音楽にかかわる事柄すべてが学びの対象となります。学問体系としての音楽は長年ヨーロッパを中心に発展してきたので、ベースになるのはクラシック音楽です。そのため、イタリア語・ドイツ語などの語学力も重視されます。中心となるのは、「ピアノ」「声楽」「器楽」「作曲」「指揮」「音楽療法」「音楽教育」などの領域です。
音楽学
楽器演奏・歌唱能力の技量向上から、音楽教育、文化史なども学びます。
舞台・演劇系
世界各国の映画、オペラ、ミュージカル、ダンス、古典芸能を通じて、それらの分類・研究を行ったり、それぞれの背景にある文化・思想・宗教とのかかわりなどを学びます。また文学・音楽・美術といった表現手法を複合的に駆使し創造的な舞台表現を研究していきます。
舞台・演劇学
日本の古典芸能から、舞台演出、発声や表現までを学びます。
芸術系統の特性
画家や彫刻家などは、素材の多様化、加工技術の発達により、創造的な表現の可能性が、どんどん高まっています。また、最近のインターネットの発達で、芸術家が作品を発表する場が大きく増えました。さらにクラウドファンディングの発達や地方の「アートでの街おこし」なども、表現手法の拡大の追い風になっています。デザイン市場は常に需要があり、今後もこの状況は続くと思われます。時代に合わせたデザインを提案していくことが重要になってくるといえます。超高齢化社会の到来や、LGBT、ダイバーシティなど、人々の価値観の多様化によって、デザインの重要性や付加価値は大きく高まっていくでしょう。音楽業界では、インターネットの登場により、しばらく前からCDが売れない時代といわれていますが、これは個人の音楽クリエーターからすれば、逆にネット上で活躍できるチャンスが増えているということだといえるかもしれません。
芸術系統の就職先例
美術学
美術教諭、画家、博物館学芸員、キュレーター
書道学
書道教諭、学芸員、冠婚葬祭会社、カルチャーセンター、書道教室主宰
工芸学
陶芸家、染色家、家具・木工品メーカー、金属加工
芸術理論学
美術教諭、博物館学芸員、研究者
デザイン学
デザイナー、イラストレーター、広告代理店、制作会社
アニメ・マンガ学
漫画家、アニメーター、映像制作会社、CGオペレーター
写真学
カメラマン、各種撮影会社、広告代理店、出版制作会社、新聞社
映像学
映像制作会社、マスコミ(テレビ・Webメディア)、映像解析会社
音楽学
ピアニスト、指揮者、音楽教諭、作曲家、音響効果会社(テレビ・Webメディア)、映像解析会社
舞台・演劇学
舞台監督、脚本家、俳優、演出家、番組制作会社、放送作家