人生100年時代を生き抜く身体づくり
体育・健康学系は、子どもから大人までの心身を研究し、人々の健康増進やスポーツの発展を目指す学問です。アスリートとして活躍するだけでなく、アスリートの体を支えるスポーツ栄養・スポーツ医学、技やパフォーマンス等を支えるコーチング術、スポーツ業界の発展を支えるスポーツビジネスやマネジメントなど、学びは幅広くあります。体育学が教育学的な側面の強い学問であるの対し、スポーツ学はスポーツが心身へどう影響を及ぼし、社会とどうかかわっているかを科学的に研究する学問です。
体育学・スポーツ学・スポーツ経営学
この学科では、運動・スポーツに関する理論の習得と実践を中心に学んでいきます。競技力を高める方法を科学的な観点から研究し、競技スポーツにかかわる要因を分析していきます。アスリート系の体育学部では、プロのアスリートを目指す人や、アスリートを支える仕事を志す人向けの学問を学ぶことができます。それ以外にも、体育教諭などの指導者、スポーツ科学研究者、スポーツイベントの企画・運営に携わる仕事に就きたい人にも向いています。またスポーツ科学系は、自然科学の領域と人文社会科学の領域に大別されます。自然科学の領域では、人体の構造や働き、生理学、解剖学、スポーツバイオメカニクス、スポーツ心理学といった学問からアプローチします。人文社会科学の領域では、スポーツ社会学、スポーツビジネス、スポーツ教育などの学問からアプローチし、身体と精神の関連性や社会における運動の役割を研究します。理論と実践のバランスをとることが重要で、豊かな人間性を身につけ、スポーツや健康運動を極めたスペシャリストを目指します。
体育学・スポーツ学
アスリートを育成したり、人間の身体能力を引き出す研究を行います。
スポーツ経営学
スポーツをビジネスとして捉え、経営やマネジメントを学びます。
健康科学系学科
健康管理と指導法をスポーツ、栄養、教育心理の3つの観点から学ぶ学問です。スポーツ栄養学・スポーツ医学系では、スポーツトレーニングの方法やコンディションの維持について科学的に学習し、栄養管理と健康管理について研究していきます。スポーツ栄養学では栄養士としての資格取得を目指すことが可能で、スポーツ医学では救急救命士などになるための医学的な知識を身につけることが可能です。スポーツ栄養学やスポーツ医学は、健康福祉学部や健康栄養学部、生命健康科学部などで学ぶことができます。
健康科学系学科
健康管理と指導法をスポーツ、栄養、教育心理の3つの観点から学ぶ学問です。
体育・健康学系統の特性
スポーツ観戦はエンターテイメントのひとつとして確固たる地位を築いているので、今後とも優れたプロアスリートの登場が期待されるでしょう。とはいえ、コロナ禍で大きな影響を受けたのも事実です。今後は、スポーツ業界の回復のために応援方法や観戦方法を工夫するなどの取り組みが必要となってくるのではないでしょうか。また、健康志向の高まりで、スポーツに積極的に取り組む人が増えてきました。シニア世代にジム利用者が増えていることや、増加傾向にある生活習慣病の対策に、ひとりひとりの体と目的に合わせたメニューを組み、トレーニングから食事方法までをマンツーマンで指導する「パーソナルトレーナー」など、健康や運動のスペシャリストの需要は今後ともあると思われます。
体育・健康学系統の就職先例
体育学・スポーツ学
各種アスリート、保健体育教諭、スポーツインストラクター、病院
スポーツ経営学
スポーツ用品メーカー、スポーツジャーナリスト、スポーツジム、スポーツ施設
健康科学
保健体育教諭、福祉施設、リハビリ施設、各種スポーツクラブ
