【東京五美術大学連合卒業・修了制作展】

2022|東京五美術大学連合卒業・修了制作展

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教育効果と学生の制作意欲の向上を目的として始められたという、東京の五美術大学(日本大学藝術学部、東京造形大学、女子美術大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学) の美術系学科による卒業・修了制作展である「令和3年度 第45回東京五美術大学連合卒業・修了制作展」が2022年2月26日(土)から3月5日(土)まで国立新美術館で開催されました。

大学院生を含む今春卒業予定者総勢843名の作品が出展されており、学生の個性とセンスの光る作品を観て全身で感銘を受けてきましたので今回はその模様をお届けします!

一言で表すと「圧巻」!

平日の午後、国立新美術館に伺い展示エリアに到着しました。
受付で展示MAP・作品目録を受け取り入場してみると「おお~…」と思わず声が漏れるような空間が広がっていました。

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卒業・修了制作展には今回初めて伺ったのですが、壁一面に大きさや色が多種多彩な絵画が飾られていたり、彫刻が飾られていたり想像を超える個性的な作品に圧倒されました…

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さらに、展示エリアを歩けば歩くほど「こういう作品もあるの!?」という作品の数々。
私の「絵画や彫刻の作品が多いのかな」という安易なイメージはすぐに一掃されました(笑)

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銅版画、木版画の作品、モニターに映像を投影した作品、BGM等の音声を利用した作品、段ボールや商品パッケージを利用した作品、床や壁を利用した作品、天井から吊るして空間をも利用した作品…そんな新しい価値観との出会いにワクワクが止まりませんでした…!心躍りすぎて気付いたら270枚も撮影してしまいました(笑)

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今回撮影した写真はTwitter(@sanpou_art)でも紹介しています。個性溢れる作品ばかりですのでぜひ見てみてくださいね。

五大学すべての作品を一通り観覧したあと時計を見ると2時間経っていて驚きました。
2時間があっという間に感じる程のボリュームと感動が詰め込まれていて正に「圧巻」!
平日の午後にも関わらず混み合っている展示エリアもあり、思っていたよりも観覧者が多い印象だったので、それだけ未来のクリエイターの作品への注目度が高いのだと感じました。非常に満足度の高い1日になりました!

実際に自分で「確かめる」ということ

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卒業・修了制作展に足を運んでみて、自分の目や耳、行動で「確かめる」、「感じてみる」ということの大切さを改めて実感することができました。
同時に、何事も現場でしか手に入れることができない感情や情報などの価値があるのではないかと思いました。

展示エリアでは作品制作者が観覧者に対して説明をしたり、質問を受けたりする場面が見受けられました。ここにも現場でしか得ることのできない価値が存在しています。

卒業生という同年代の学生の作品でも五つの大学ごとにカラーや表情が違う印象を受けました。そこから「作品を通して大学ごとの教育方針や環境が表れているのかな」という考察をすることもできました。
そもそも、たくさんの作品を観て比較をしていなければ「大学ごとにカラーが違う」という印象を持つことすらなかったと思います。

作品に関しても、例えば、同じ素材を使用していても全く印象の違う作品となっていることがあったり、この空間だからこそ表現できているというような作品がありました。
また、作品のタイトルにも、パッと見て理解のできるタイトルや背景や時代を考えさせられるようなタイトル、制作者の思いが詰め込まれた味のあるタイトルなど様々にあり、そこにも面白さを感じることができました。これも実際に現場で比較をしてみて得られた感情や発見でした。

将来のこと、進路のことも考え方は同じ

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今回、得ることのできた感情や発見は、インターネット上で観ただけでは味わえなかったものだと思います。

ホームページやSNS等、インターネット上で情報収集ができる便利な時代だからこそ、自分で直接足を運ぶことで手に入れる情報が強みになるのでは?と思っています。

将来や進路のことを考えていく皆さんに向けて、さんぽうが進学相談会を実施しているのは、皆さんに進路情報を届けるということだけではなく“価値のある生きた情報”を手に入れる力を身につけてもらいたいという思いもあります。

“価値のある生きた情報”を手に入れる力を身につけるには「比較をする」ということも大切になります。
先生から進路等の指導を受ける際に「比較をしてみなさい」と言われることはありませんか?これは本当にその通りで、他と比較をすることによって本当の価値や良さに気が付くことができるということがよくあります。

進学相談会でも、出展している学校に直接話を聞いたり、質問をしたり、比較をすることで得られる情報や印象、感情があると思います。
そして、さんぽうの美術・デザイン系進学相談会は作品の展示が多いという特徴もあります!ここでも多くの作品を観て感じ取っていただけると嬉しいです。
ぜひお時間のある方は進学相談会にも足を運んでみてくださいね。

このレポートを読んでくれた皆さんには自分の目で、耳で、行動で“価値のある生きた情報”を手に入れる力もぜひ身につけてもらいたいと思います。

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