ちょっと役立つ進路の話

拡大を続ける日本のアニメ市場

時代とともにアニメを取り巻くビシネスが大きく変化
これまでのアニメ業界の売上は、アニメの制作やテレビの放映料などが中心でした。
そんな中、ビデオ・DVDのソフト販売や動画配信サービスの普及、さらに声優のイベント実施やグッズ販売などが行われるようになり、
数十年前と比べて市場は飛躍的に拡大しました。昨今は様々な動画配信サービスによって世界中に日本のアニメが届けられ、
多くの海外ファンを獲得しています。これも市場拡大の大きな要因のひとつと言えるでしょう。
2010年のアニメ産業の市場規模は1兆3,2399億円でしたが、2022年になると2兆9,277億円と約2倍ほど売り上げを伸ばしています(参照:一般財団法人 日本動画協会「アニメ産業レポート2023」)。少子高齢化によって各業界とも市場規模の縮小が懸念される中、

海外からの人気も高い日本のアニメは、数ある業界の中でも将来性があるといえるでしょう
            
アニメ
            

動画配信サービスで海外ファン増加

これまで日本のアニメを海外の人が視聴するとなると、テレビ放映やソフトなど方法は限られていました。しかし、ここ数年で「Netflix」や「Amazon Prime Video」などの動画配信サービスが充実したことで、世界中の人が日本アニメを気軽に視聴できるようになりました。
最近の作品では「進撃の巨人」「葬送のフリーレン」「SPY×FAMILY」「呪術廻戦」など非常に評価が高く、人気を博しています。

動画配信サービスだけではなく、映画にもお客さんが集まっています。アメリカや欧州など世界の劇場でも日本のアニメが公開されるようになり、作品の人気度がうかがえます。

日本のアニメだからできるクオリティ

海外では、子ども向けのコメディやヒーローものの作品が多い傾向にありますが、日本は違います。
アクション・ファンタジー・SF・学園モノ・歴史モノなど多種多様なジャンルの作品を生み出してきています。
多様なジャンルがあるということも、国内外問わずに多くのファンを獲得している一因でしょう。
そして忘れてはいけないのは、作品のクオリティです。原画や作画、音楽、声優の演技などこれまでの業界が培ってきたクリエーターたちの技術は新たな世代に受け継がれ、見る者を圧倒させるアニメーションを作り上げてきました。
アニメ業界が培ってきたスキルや経験とデジタル技術が融合し、映像のクオリティは日々躍進しています。
もうひとつ忘れていけないのは、魅力的なストーリ-です。キャラクターや世界観がしっかりと作りこまれているため、
後の展開を予測したり、物語の謎を考察するなどさまざまな視点で楽しむことができます。例え子供向けのアニメであっても複雑な背景や感情が隠されているなど、大人の鑑賞に堪える良質な作品が多いのも評価されているポイントといえます。

アニメ制作現場の労働環境は?

アニメは日本が世界に誇れる文化のひとつと言えます。産業全体が好調に見える業界ですが、アニメの制作現場の労働環境に関しては
あまり良いイメージを持っている人は少ないはずです。実際、劣悪な労働環境を訴える現場の声がSNSやインターネット等を通じて数多く発せられることもありました。
しかし、最近ではアニメ自体が日本経済にとって重要な産業とみなされてきたこともあり、業界全体の労働条件の改善に注目が集まり始めています。2024年には、政府が新しい資本主義実行計画の改訂案の中で、フリーランスを含むアニメの制作者の労働環境の実態を調査するとともに、待遇改善を進めていくとしています。同様にベテランのアニメ制作者が待遇改善を目指して団体を設立するなど業界全体が重要な問題と認識しており、今後の労働環境の改善が期待されています。

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