常に進化し続けるゲーム産業
時代を経て、ゲームはより身近な存在へ
コロナ禍の影響もあり、市場規模は拡大昔はゲームセンターや家庭用ゲーム機などが主流だったゲーム産業ですが、インターネットやIT技術の躍進により、遊びの〝場所〟や〝方法〟は大きく変わってきています。特に顕著なのがスマホゲームです。 以前はゲームというと子供のものという考えがありましたが、スマホゲームの普及もあり、年齢関係なく老若男女が楽しむ時代となりました。実際に国内のゲーム市場はこの十数年拡大を続けています。2012年当時の市場規模は9800億円と1兆円に届いていませんでしたが、2022年には2兆316億円と2倍以上になっています。
(参照:経済産業省HP ひと言解説)

ゲーム業界の将来性
ゲーム業界で現在大きな軸となっているのはスマホゲームです。ゲーム専用のハードウェアがなくても気軽にダウンロードして遊べるスマホゲームは、どこでも遊べるという利点からその市場を急速に伸ばしました。このようなスマートデバイスで使えるゲームは、今後も需要を維持すると考えられます。
また、VR・AR技術の進歩により、これまでにないようなゲーム体験ができるようになっており、非常に期待されています。一方で、e-スポーツの大会などが増加していることもゲーム業界を盛り上げる大きな要因になっているでしょう。海外はもちろん、国内でも「東京eスポーツフェスタ2024」や「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」など多くの大会が開催されています。
このように新たな技術や楽しみ方が生まれ、ゲーム市場は様々な形で拡大しています。ゲーム業界は2030年には100兆円規模になるとの予想もあり、かなりの将来性がある業界だと言って良いでしょう。
ゲームが競技に!
eスポーツ文化の浸透…将来はオリンピックの競技にも!?
eスポーツのeはelectronicの略で、コンピューターやゲーム機などを使ったスポーツのことを指します。2019年に全国都道府県対抗eスポーツ選手権が始まったり、世界大会が開催されたりと、最近になって大規模な大会が数多く開催されるようになり、大きな注目を集めるようになってきました。
日本では、まだまだ世間の認知度も低いeスポーツですが、世界では立派なスポーツの1つとみなされており、国際オリンピック委員会も動き始めています。2023年6月には国際オリンピック委員会が主催するeスポーツ世界大会「オリンピック・eスポーツ・シリーズ」が行われました。種目ごとにプレイするゲームは異なり、野球は「WBSC eBASEBALLパワフルプロ野球」、モータースポーツは「グランツーリスモ7」)、射撃では「フォートナイト」と各ゲームのeスポーツ選手が世界中より参加し、野球部門ではみごと日本人選手が優勝を果たしました。
このように将来のオリンピック競技として取り入れる取り組みを始めており、その市場規模は今後大きく拡大していくと考えられます。
ゲーム制作現場の今

ゲーム開発者支援プログラムスタート
ゲームに興味のある方には、その開発に携わりたいという方も多いと思います。最近では、スマホ用ゲームなどを少人数や個人で開発するインディーゲームも注目されてきており、個人でゲーム開発をしてみたいと思う方も増えてきています。
そんな方にぜひ知っておいて欲しいのが、経済産業省のゲーム開発者支援プログラム、「創風」です。これは、インディーゲーム開発者にフォーカスした日本の行政初のプログラムで、1人から応募可能です。書類や面談による審査を通ると、ゲーム開発やビジネス化のための知識を学べる講義や、メンターによる制作・進捗管理などの支援、最大500万円の補助金など、非常に手厚い支援が受けられます。
さらに、最後にはゲームのプロトタイプをゲーム業界関係者に発表する機会もあります。自分のアイディアをビジネス化していくことに直接つながる支援プログラムと言えるでしょう。
新技術による全く新しいゲーム体験
AR・VR技術は、既に様々なゲームに取り入れられ始めています。ARとVRは言葉が少し似ていて混乱する方も多いので、それぞれの意味から説明しましょう。
ARは「拡張現実」を意味するAugmented Realityの略で、スマホなどのカメラで画面に映し出される周囲の映像に、ゲームのキャラクターを重ね合わせる技術などがそれにあたります。
特にバーチャルペット系のゲームなどで取り入れられている例が多く、ポケモンGOなどもAR技術を活用したゲームのひとつです。
一方VRは、「仮想現実」を意味するVirtual Realityの略で、VR用のゴーグルを装着し、頭や目の動きに合わせて映像を映し出すことで、自分が実際にゲームの中の世界にいるかのような体験ができる技術のことを言います。
ソニーのVRゲーム用ゴーグル、PSVRなどは最近大きな話題になりました。最近AR・VRを使ったゲームは増えてきていますが、登場したばかりの新しい技術なので、発想次第で全く新しいゲームを開発できる可能性を秘めていると言えます。
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