志望理由書の書き方

志望理由書の書き方

1. 志望理由書とは

志望理由書とは、総合型選抜(AO入試)・学校推薦型選抜(推薦入試)などを受験する際に、ほとんどの学校で提出が求められる書類です。(大学・専門学校によっては、自己推薦書・エントリーシートとも呼びます。)
一次選考(書類審査)の判断基準になるだけでなく、その後の面接試験でも使用されるため、志望理由書の内容が合否に大きく影響します。


POINT
総合型選抜(AO入試)・学校推薦型選抜(推薦入試)の流れ (例)
  • <エントリー出願時に提出>

    志望理由書
    (自己推薦書エントリーシート)

  • <提出書類を参考に審査>

    書類審査・面接など

  • 合 格 発 表

受験する入試方式の提出書類を調べよう

受験する総合型選抜(AO入試)・学校推薦型選抜(推薦入試)の願書や募集要項に記入字数の指定や用紙が書いてあったり、用紙がセットになっている場合がほとんどですので、まずは学校のパンフレットを取り寄せて募集要項を調べてみましょう。

2. 志望理由書を書く前に

1なぜその学校を志望したのか考える

ほとんどの人が、志望理由書を書くのは初めての経験かと思います。「何を書いていいかわからない」と悩む前に、志望理由書を書くために「自己分析」をしてみましょう。

大学や専門学校のパンフレットをよく読んで、受験する学校の特長について、もう一度じっくり調べてみましょう。そのうえで、「この先生に教えてもらいたいから」「設備が充実していて、学びたい分野の研究がしっかりできそうだから」など、その学校を志望した理由を考えてみましょう。


POINT
一般的な進学の目的
  • (1) 学問・研究のため
    (2) 就職・資格取得のため

  • (1) (2) について具体的に
    説明できるようにする!

2なぜその分野を志望したのか考える

なぜその学部・学科に入りたいと思うのか、「おもしろそうだから」「かっこいいから」などの印象ではなく、「高校時代のボランティア経 験から」「ふだんの生活で関連する職業の人と接して」など具体的な例を挙げて説明できるようにしましょう。

3どんな学校生活を送り、どんな社会人になりたいか考える

1・2で考えた「志望理由」を元に、入学したら「学びたい分野の勉強をしつつ、関連するボランティア活動でその分野の経験を深めたい」など学校生活のイメージを描き、学んだ内容から、「どんな仕事をする社会人になっていきたい」か将来の目標を考えてみましょう。

3. 志望理由書のチェックポイント

大学・専門学校側が「志望理由書」で知りたい3つのポイント

  • 【1】これまで(小学校・中学校・高校時代)何をやってきたのか
  • 【2】この学校で何をしたいのか
  • 【3】社会に出て何をしたいのか
「志望理由書」に書くべき内容の具体例
  1. これまでどんなことを勉強してきたか
  2. これまでどんな部活動をしてきたか
  3. これまで勉強・部活動以外にどんなことをしてきたか
  4. どんなことが好きか、どんなことに興味・関心があるか
  5. 今の社会や時代についてどう思っているか
  6. これまでにどんなことを経験してきたか
  7. これまでの人生でどんな人の影響を強く受けたか
  8. これまでどんな本や映画などで感銘を強く受けたか
学校についてのチェックポイント
  1. 学校のカリキュラムの内容について
  2. 学校の教授陣とその研究内容について
  3. 学校で取得できる資格や技能について
  4. 学校の主な部活動、サークル活動について
  5. 学校の他学校にはない特長について
  6. 学校のキャンパスの雰囲気について
  7. 入学後の学生生活の抱負や過ごし方について
卒業後についてのチェックポイント
  1. 学校卒業後に就きたいと考えている職業について
  2. 学校卒業後に活動してみたい分野について
  3. 学校卒業後の社会への関わり方について
  4. 学校卒業後の職業や生活・活動の計画と学校での勉強とのつながりについて

4. 志望理由の失敗パターン

志望理由書を書く際は、大学・専門学校側が求めていることと合わせて志望動機の失敗パターンをおさえておくと書きやすくなります。そこでこちらでは、志望動機を書く際に失敗しやすい3つのパターンをまとめてみました。

1自己分析ができていないパターン

志望動機の中で、学生の頃に打ち込んだ部活やボランティアの経験を書く方は多いです。しかし、部活やボランティアを頑張ったことをガッツリ書いて、自身の考えや経験したことに対する考えなどの内容が薄いとその経験がどう活かされたのか伝えることはできません。

相手に自分がどのような経験を得てどのように成長したのかをアピールすることは大切です。自己分析をしっかり行って自身のことを具体的に書けるようにしてみてください。

2志望校の分析ができていないパターン

自己分析がしっかりできていても、志望校に関する情報が薄いと、この学校に通いたいという「熱意」は伝わりません。なぜこの学校を選んだのか、どういう所に魅力を感じたのかの詳細な内容を書けるように志望校の分析をしておきます。

3自分と志望校が結び付けられていないパターン

自分のやりたいことと志望校の特徴が結び付けられていない場合は、他の学校でもいいのではと思われてしまいます。「自分は何をやりたいのか」「この学校では何が学べるのか」という情報をすり合わせながら志望動機を考え、この2つを結びつけて説得力のある志望理由書を作成します。

5. 大学の志望動機を書く際のポイント

次に、失敗パターンと合わせて覚えておきたい「大学の志望動機を書く際のポイント」をいくつかご紹介します。

1学部・分野の志望動機は具体的に書く

大学は学びたい内容が合否に関わりやすいため、学部や分野の志望動機は具体的に書くようにしましょう。この分野に興味を持った理由や将来的にどうなりたいのかをベースに考えると書きやすいです。

また、具体的に学部・分野の志望動機を書く際はきっかけや体験談を書きすぎると作文のようになってしまうため、学びたいことの文字数を増やすよう意識しましょう。

志望理由(例)

 私は貴学文学部日本文学科への入学を志望します。貴学の演習を中心とする学習内容と研究に没頭できる環境は、私にとって最適な学びの場となるはずです。貴学への入学後、興味を抱く古典文学を深く研究したいと考えています。

 古典文学に初めて触れたのは、私が中学生の頃でした。授業で展開される雅な世界観が自らの内面につながっている事実に気づき、自発的に古典文学と接してきました。人間の内面やその変化を巧みに表現した『源氏物語』、現代に通じる多くの学びを得られる『今昔物語集』をはじめとする説話集など、様々な作品に触れました。その後、高等学校の授業で文法と解釈の仕方を学び、細かく作品を読めるようになりました。その頃、英語に翻訳された古典作品を通して外国人と日本人との感性の違いを比較する貴学の講義を体験し、私は新たな視点に魅了されました。また、外国人が日本の古典文学に興味を抱いていることを知り、そうした人々にもその世界観を広めたいと考えました。その点で、貴学の全学部共通の教養教育制度や少人数制のゼミナールを活用し、幅広い知識と視点を身につけたいです。

 以上の理由から、私は貴学文学部日本文学科への入学を志望します。そして、貴学の学習環境を活用して古典文学を深く研究し、その魅力を多くの人々に伝える教育者となりたいと考えています。

2学びたいことをアピールする場合は学部だけではなく、「教授」や「学生」の取り組みも調べる

この大学で学びたいことをアピールするために、大学の講義やカリキュラムの話だけではなく「教授」や「学生」の取り組みも調べます。特に、大学の場合は教授が自分自身の興味に基づいてゼミや研究室を展開するため、教授の活動をあらかじめ把握して志望理由に加えましょう。

3オープンキャンパスなどで詳しい話を聞き志望動機に組み込む

オープンキャンパスは学校の雰囲気を肌で感じられる他、実際に通っている大学の先輩や教員などの話を聞くことができます。直接足を運んだり話を聞いたりすることで気がつかなかった魅力を発見できる場合もあるため、志望校のオープンキャンパスに積極的に参加しましょう。

4卒業生の就職先などを調べておく

自身と志望校を結ぶことが難しく志望理由書を書くのに苦労している場合は、その学部や分野の卒業生がどのような進路(就職先)に進んだのかを調べましょう。希望する学部や分野がどのような道に繋がっているのかのイメージができるため、志望した理由が書きやすくなります。

6. 志望理由書の書き方

  • 学校側はどんな点を見るか?

    目的意識・意欲・人柄・文章力・可能性・将来性など

  • どれくらい書けばいい?

    時数は学校で指定されますが、400~800字が一般的です。

  • 書き方は?

    大半は自由です。最も書きやすい方法で書くのがよいですが、一般的には4部構成にすると書きやすいでしょう。


<志望理由書(例)>

7. 志望動機をしっかりと伝える書き方の例

上記で志望理由の書き方や一般的な4部構成の例文をご紹介しましたが、志望理由書の構成は他にもパターンが色々あります。志望動機をしっかりと伝えるためには、どの学校に対しても使い回せるような内容はNGです。そのため、志望する学校に合わせてパターンを使い分けて志望する理由を書きましょう。こちらでは志望理由書作成の構成に使える2つのパターン例をご紹介します。

パターン1「希望や意志を先に提示する」

1希望や意思を提示する

例:私は将来、海外ツアーコンダクターになるために貴学の観光学科で学びたいと考えています。昔から旅行が大好きで日本各地を旅行するうちに、文化や環境が全く違う海外に興味を持ち将来海外ツアーコンダクターになりたいと思うようになりました。

21で提示した希望や意志の実現に繋がる学校・学科の魅力を述べる

例:貴学の観光学科には幅広く海外の文化に触れる機会があり、海外の観光について学べる留学プログラムが充実している点に魅力を感じました。

3学校でやりたいことなどの将来の展望にふれる

例:貴学に入学することができたら留学プログラムや講座などに積極的に参加し、素晴らしい旅を提供・サポートできる魅力的な海外ツアーコンダクターを目指します。

パターン2「冒頭で問題を提起する」

1自身が感じているテーマや問題を提起する

例:テレビや新聞でよく取り上げられる〇〇は、現代社会において大きな問題だと感じています。

2自身の考えを述べる

例:〇〇について初めて知った時に大きなショックを受けました。「知らない」「無関心」で済ませてはいけない問題だと感じ、自分に何ができるのかを考え始めました。

31で提起した問題に関連する、志望した学校の魅力を述べる

例:貴学には〇〇についてしっかりと学べるカリキュラムが整っており、より深く〇〇についての知識をつけることができるところに魅力を感じました。

4将来の展望に触れる

例:貴学に入学したら、〇〇の問題と向き合い深く理解するために様々な講座やボランティア活動に参加していきたいと考えています。

今回は、二つのパターンをご紹介しましたが他にも志望動機はさまざまな書き方があります。相手にしっかりと志望した理由を伝えることができる書き方はどれかを考えて、志望理由書を作成しましょう。

受験対策コンテンツ

小論文必勝サポート

小論文必勝サポート

入学願書の書き方

入学願書の書き方

志望理由書の書き方

志望理由書の書き方

面接対策

面接対策

オープンキャンパスへ行こう

バーチャルオープンキャンパス

バーチャルオープンキャンパス

自宅で体験!WEBオープンキャンパス

自宅で体験!WEBオープンキャンパス

オープンキャンパスの申し込みができる学校

オープンキャンパスの申し込みができる学校

専門学校のオープンキャンパスへ行こう

専門学校のオープンキャンパスへ行こう

おすすめ特集

おすすめ学校特集

おすすめ学校特集

進学お役立ち情報

まるごとわかる大学基礎講座

まるごとわかる大学基礎講座

まるごとわかる短大基礎講座

まるごとわかる短大基礎講座

まるごとわかる専門学校基礎講座

まるごとわかる専門学校基礎講座

まるごとわかる専門職大学・専門職短期大学基礎講座

まるごとわかる専門職大学・
専門職短期大学基礎講座

TOP