
ポートフォリオって何?
INDEX
第1部
1.ポートフォリオとは何か?
ポートフォリオとは、個人や企業が自らのスキルや実績を示すために作成する資料のこと(実用日本語表現辞典より)。
美術大学、総合大学の美術系学科(学部)、専門学校受験におけるポートフォリオとは、自己アピールのためのものです。そのため、制作時に「腕の見せ所だ」と意気込み、作品づくりや装丁作業に熱中してしまう人も多いですが、ポートフォリオ制作は目的ではありません。大切なのは「なぜつくるのか?」「どうして○○大学に行きたいのか?」ということです。
2.制作時期
理想は「高校1年生から準備を始め、高校3年生までに完成を目指す」。
ただし、いつ始めても遅いということはありません。
自分の計画やペースに合わせて制作時期を決定しましょう。
3.掲載内容
掲載するものにルールはありません(指定のある学部、学科もあります)。「何を経験してきたのか、何が好きなのか、何をやりたいのか、何ができるのか、将来の夢や目標は何かなど、自分自身を伝えるものであればどんなものを掲載してもOKです。しかし、むやみやたらに色んな作品を載せてはいけません。何を、どの順番で、どのくらいの量を、どのように工夫をすれば、自分を全く知らない人に興味を持ってもらえるかを考えなければなりません。
≪代表的な掲載物について≫
①学校の課題
学校からの指示で制作をするため、アピール度はさほど高くありません。また、予備校で描いたものは試験対策の1つとみなされる可能性もあるため、補足的に掲載するのが好ましいです。
②自主制作
学校の課題よりも、自分の創意意欲や熱意をアピールすることができます。しかし、アドバイスや意見を取り入れていない作品は未熟な作品になりがちです。できるだけ多くの人から意見を聞いて完成度を高める必要があります。
③学校の課題以外の作品
クラブ活動や学園祭、コンクール、ボランティア活動などで制作した作品があれば、アピールのチャンスです。共同制作を載せる場合は使用目的を事前にメンバーやグループに伝え、了承を得ておく必要があります。
④受賞作品
第三者からの客観的な評価は貴重な判断材料になるため、コンテストや大会での受賞歴があれば積極的にアピールしましょう。
⑤デッサン、クロッキー、立体造形
観察力や表現力を伝えることができるため、作品があれば掲載しましょう。
5.ポートフォリオの目的
「なぜ時間や手間をかけて、ポートフォリオを作らなければならないか?」初めてのポートフォリオ制作では、目的をしっかりと認識することが重要です。どのようにしたら自分を効果的にアピールすることができるか、まずは自分自身の分析から始めましょう。
自分自身を知るためには、自分の気持ちを言葉にして書き出すことが大切です。言葉にうまく表すことができないものは、情熱が薄いか、他人に伝わるレベルまで深く考えられていないということです。後々ポートフォリオ制作も難しくなってしまいます。以下の項目を参考に、自分自身について分析してみましょう。
将来へのイメージがうまくできない人は過去に遡ってどんなことに関心があったか、何に対して積極的に活動していたかなどを振り返り、過去から現在まで継続していること、継続させていきたいことを考えてみましょう。
メモがいっぱいになるくらいまで書き出せたら、学校や学部の募集要項や「大学が求める学生像」などをよく読み、自分のやりたいことと照らし合わせていきます。マッチした学校、学部を見つけることができたら、自己PRにできそうな素材をメモの中からピックアップし、ポートフォリオのテーマを決定していきます。
ポートフォリオ制作の最大の目的は、筆記試験では知ることができない将来の夢や可能性、世界観をアピールすることです。そのため、学校の課題を羅列しただけのポートフォリオは、その他大勢との差別化が難しくなってしまい個人の良さが埋もれてしまうだけでなく、カタログ的な魅力の少ないものになってしまいます。「自分の世界」をどれほど充実させることができるかどうかがカギになります。